インタビュー「若年性更年期障害」第3回 ポートサイド女性総合クリニック「ビバリータ」院長・清水なほみ医師

若年性更年期障害を発症しても妊娠できる!? 大切なのは卵巣機能低下の予防法を知ること

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
267538724-2.jpg

大事なのは卵巣機能低下の予防法を知ること(shutterstock.com)

 更年期障害といえば40代後半から50代の病気と思われがちだが、20〜30代で同様の症状が現れる「若年性更年期障害」の患者も増えている。

 その症状と原因、治療、予防について、ポートサイド女性総合クリニック「ビバリータ」院長・清水なほみ医師に訊いた。

早発閉経に至る人はごくわずか

――これまで若年性更年期障害の症状と治療法を教えてもらいました。

 女性にとって一番の不安は、無月経や無排卵の状態になってしまうと閉経してしまうかもという不安を感じますが……。実際にそのまま月経がなくなってしまう早発閉経に至る人はごくわずかなので心配はほとんどないでしょう。一時的に卵巣の機能が低下しているだけです。きちんと治療を続けると、ほとんどの場合、月経が再開します。

――卵巣機能不全が改善できれば妊娠できますか?

 妊娠可能な卵子の質が保たれている年齢であれば妊娠できる可能性はあります。早期に妊娠を望むのであれば、ホルモン投与で月経周期を2~3サイクル整えた後にすぐ排卵誘発剤などを使って不妊治療を始めることもできます。卵巣機能の回復が不十分で通常の排卵誘発では反応しない場合は、体外受精を選択する場合もあります。

卵巣機能の低下を予防する方法は?

――予防方法を知ることも大事です。「卵巣機能が低下しやすい人」と「しにくい人」と比較しながら予防法を教えてください。

 卵巣機能が低下しやすい人は、ストレス、過労、冷え、栄養の偏り、肥満、体重減少、喫煙などの生活習慣、食習慣を続けている人です。また、がんの治療などで卵巣がダメージを受ける薬を使ったり放射線治療を受けたりした人もリスクが高くなります。

 自律神経失調症の症状が出やすい人はストレスフルな生活をしている人で、しかもメンタル的にそれを抱え込みやすい人。原因となりうる悪習慣をなくすことが大事です。そのためには、バランスのいい食事をとる、睡眠を十分にとる、ストレスを軽減する、適切な体重を保つ、体を温める、適度な運動をするなどが挙げられます。

――生活全体を見直すということが予防にとって大切なことですね。

 難しく考えないで、普通の健康を保つ上で必要なことをすることですね。ストレスを軽減するといっても、同じことが起こっても、ストレスと感じる人と感じない人がいます。8時間労働でも、好きな仕事だという人と、嫌々ながら行っている人とでは、ストレスの度合いが全く異なりますね。

 また上司に「頑張れ」と言われた時に、Aさんは「期待されている」と上司の言葉をプラスに捉える。ところがBさんは「こんなに頑張っているのに」と落ち込む。Bさんは、上司が自分のことを頑張りきれていないと捉え、自己評価を低くしてしまう。外からの評価に常に左右されているから、Bさんの方がAさんよりもストレスが溜まりがちになりなり、よりストレスを抱えてしまうことが多いといえます。ものの捉え方や考え方は、メンタルに影響を与えますね。

 前回でもお伝えしましたが、できるだけストレスを軽減するにはリラックスすることが大事です。緊張が続くと呼吸が浅くなりますので、呼吸を深くすることを意識しましょう。またアロマの香りが好きならバスタイムに好きな香りのアロマを使ったり、ハーブディーでリラックスできると信じている人はリラクゼーションタイムにハーブティーを楽しむことです。このように、「私はリラックスできる」というおまじないを作って、毎日実行するのも有効です。人によっては、ヨガや気功、森林浴やペットかもしれませんね。

子どもが発熱してもあわてない! 薬を減らして免疫力を育てよう
インタビュー「飲むべきか、飲まざるべきか、それが薬の大問題」第1回・とりうみ小児科院長・鳥海佳代子医師

過剰医療を招く一因ともいわれる、わが国の医療機関への「出来高払い制」。国民皆保険制度によって恵まれた医療を享受できる一方、<お薬好き>の国民性も生み出す功罪の両面がある。薬は必要なときに、必要な分だけ――限りある医療資源を有効に使う私たちの賢い選択とは? とりうみ小児科の鳥海佳代子院長に訊く。

日本中毒学会評議員(同学会クリニカルトキシコロジ…

横山隆

理学療法士。日本で数年勤務した後、豪・Curti…

三木貴弘

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子