海老蔵さんの妻・小林麻央さんの病状会見で考える~がん患者の家族は“第二の患者”という配慮

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

患者だけが「患者」ではない

 「身内にがん患者をかかえるご家族は“第二の患者”。医療関係者には、そう捉えて接する態度が問われます。とりわけ海老蔵さんのような有名人、芸能人の方々の場合は社会的にも注目されてストレスが人一倍でしょう。患者本人ばかりか患者の家族をサポートする役が不可欠ではないでしょうか」  

 そう指摘するのは、自らも40代で乳がんの手術し、その体験から患者会「NPO法人ぴあサポートわかば会」を立ち上げて活動する寺田佐代子さん(同理事長)だ。  

 「ましてや海老蔵さんの場合、お父さん(十二代目市川團十郎さん)が白血病を患った経験をしている。その闘病生活に触れてきたぶん、患者自身のつらさや病気への理解、そんな思いやりの気持ちは強いと思います」  

 「その反面、最愛の身内をがんで亡くしたという記憶がふと蘇るというネガティブな側面も持ちうる。ですから、家族のサポート役の存在が重要なんですね」  

がんに関する学校教育は遅れている日本

 会見中盤で海老蔵さんは、先日長期静養が公表された義姉・小林麻耶さんへの気遣いも口にした。生番組中に中座して入院騒動となった麻耶さんにも、さまざまな憶測報道が飛び交った。  

 海老蔵さんは、妹の容体を気遣う麻耶さんを、人一倍生真面目な性格で「疲れが出たのでしょう」と入院事情を案じた。文字どおり“第二の患者”が倒れたといえる。  

 「海老蔵さんのお子さんたちの“心のケア”も心配ですね。日本は先進国のなかでも、まだまだがんに関する学校教育は遅れています。がん患者の身内がいる人にどう接していくべきか、どう見守ればいいのか、そんな配慮を学んだことのある人は少数でしょう」(寺田佐代子さん)  

 海老蔵さん一家を突然見舞った病魔劇は、有名無名を問わず、いつどこの家族が襲われても不思議ではない。私たちは、“第二の患者”の存在を理解し、真のサポートを考えるべきではないだろうか。
(文=編集部)

子どもが発熱してもあわてない! 薬を減らして免疫力を育てよう
インタビュー「飲むべきか、飲まざるべきか、それが薬の大問題」第1回・とりうみ小児科院長・鳥海佳代子医師

過剰医療を招く一因ともいわれる、わが国の医療機関への「出来高払い制」。国民皆保険制度によって恵まれた医療を享受できる一方、<お薬好き>の国民性も生み出す功罪の両面がある。薬は必要なときに、必要な分だけ――限りある医療資源を有効に使う私たちの賢い選択とは? とりうみ小児科の鳥海佳代子院長に訊く。

日本中毒学会評議員(同学会クリニカルトキシコロジ…

横山隆

理学療法士。日本で数年勤務した後、豪・Curti…

三木貴弘

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子