医療の質を落とす負のスパイラルに
Mamede氏は「患者の非協力的な行動は医師煩わせ気を散らせるので、医師は実際の症状に集中できない。それにより誤診が生じやすくなる可能性がある」と分析。
「的確な診療が受けられなければ患者はさらにいらついてしまい、負のスパイラルに陥るだろう」と述べている。
Mamede氏の推定によると、全患者の約15%に「攻撃的」あるいは「失礼な態度」「過剰な要求」「不信感」が見られるという。
「医師はこうした行動への対処方法を学ぶ必要がある。ただ、対応をしても患者の不信感が拭えないときは、他の医師を紹介することも一つの考えだ」と話す。
自分の要求を無理やり通して味わう満足感など一過性のもの。医師と患者の関係も、人間同士のコミュニケーションであることに変わりはない。
医療従事者との信頼関係なくしては質の高い医療は受けられないことを、患者自身も自覚すべきだろう。
(文=編集部)