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第88回アカデミー賞から「ヘルスプレス」がオススメ3作品!〜性別適合手術・児童への性的虐待・恋とドラッグ

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主演男優賞は『レヴェナント: 蘇えりし者』のレオナルド・ディカプリオだが…Tinseltown / Shutterstock.com

 2月28日(日本時間29日)、第88回アカデミー賞(映画芸術科学アカデミー主催)の授賞式がハリウッドのドルビー・シアターで開かれた。

 数ある受賞作の中から、「ヘルスプレス」がオススメする、あなたの「QOL=Quality of Life(生活の質)」を考えるきっかけとなるであろう、次の3作品をとり上げよう。

 性別違和に悩む夫婦の苦悩と愛を描き、アリシア・ヴィキャンデルが助演女優賞でオスカーを手にした衝撃作『リリーのすべて』、新聞記者が神父による児童への性的虐待事件を暴き、作品賞・脚本賞を得た実録『スポットライト 世紀のスクープ』(トム・マッカーシー監督)、ジャズシンガーのエイミー・ワインハウスの愛と破滅の27年を追い、長編ドキュメンタリー賞に輝いた感動作『AMY エイミー』(アシフ・カパディア監督)だ。

アリシア・ヴィキャンデルが『リリーのすべて』で助演女優賞を受賞

 『リリーのすべて』は自分の中の「女性」に気づいた主人公アイナー・ヴェイナー(エディ・レッドメイン)が性別違和を感じつつ、本来の自分であるリリー・エルベとして生きるために世界初の性別適合手術を受ける実話を映画化した作品だ。

 舞台は1920年代のデンマーク。画家夫婦の夫アイナーと妻ゲルダ・ヴェゲネル(アリシア・ヴィキャンデル)は仲睦まじく暮らしていた。ある時、ゲルダは肖像画のモデル役をアイナーに頼む。アイナーはしぶしぶストッキングとサテンの靴を履き、白いチュチュ(バレエ・スカート)を身につける。やがて不思議な感覚に襲われ、自分の内側にいる「リリー」に気づく。

 心と身体が一致しない自分に悩みながらも、リリーを抑え込もうと苦しむアイナー。変化していく夫に戸惑い「リリーになるのはもうやめて!」と叫ぶゲルダ。妻への愛に応えたい! リリーとして生きたい! そのジレンマに葛藤するアイナー。夫の本質はリリーと理解しようと覚悟を決めるゲルダ。やがて、アイナーは未知の性別適合手術に挑む。1930年、ベルリンで性科学者マグヌス・ヒルシュフェルトの執刀によって睾丸摘出手術(去勢術)が施術されるが……。

 アイナーがリリーに性転換した性別適合手術は、現在でも難しく、リスクもある。陰嚢の皮膚を移植して膣を形成(造膣)し、動脈と静脈と神経をつないだ陰茎亀頭を移植して陰核を形成する陰茎会陰部皮膚翻転法(いんけいえいんぶひふはんてんほう)が世界の主流だ。

 『リリーのすべて』は強く問いかける。性別を超える生き方とは? 夫婦愛とは? 人間の性(セクシュアリティ)とは? 性別適合手術とは? 3月18日から東宝東和系で公開(R15)予定だ。

神父による児童への性的虐待を暴いた問題作『スポットライト 世紀のスクープ』

 作品賞の『スポットライト 世紀のスクープ』は、アメリカの新聞「The Boston Globe」の記者たちがカトリック教会のスキャンダルを暴露し、告発した事実に基づく社会派ドラマだ。

 2002年、カトリック教徒が多いボストン。「The Boston Globe」で連載コーナーを担当していたウォルター(マイケル・キートン)とマイク(マーク・ラファロ)らは、タブー視されて闇から闇に葬られていた神父による児童への性的虐待の真相を密かに探り始める。

 だが、次々と明らかになる衝撃の事実。事件の根の深さに慄然とする新聞記者たち。閉鎖的な教会の因習とジャーナリズムの正義の闘いは想像を絶する末路へと向かう……。

 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などに主演したマイケル・キートンの熱演が光る。4月15日よりTOHOシネマズみゆき座のほか、全国公開の予定。

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