歩いているときに“膝カックン”……「膝折れ」での転倒・骨折の予防は、筋肉の感覚を“覚えさせる”こと

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膝が少しずつ変形を起こしてしまっている可能性も!?

 では、この大腿四頭筋を鍛えて、膝折れを防ぐにはどうしたらよいだろうか? 鍛えるにはエクササイズが一番効果的だ、その方法を一つ紹介したい。

 まず、足を伸ばして床に座って(長座位)みよう。ちなみに、この時に膝の裏が床につかない(浮いてしまっている)人は、膝が少しずつ変形を起こしてしまって可能性がある。膝が伸びきらないなら、一度、医療機関で医師や理学療法士に診てもらうことをおすすめする。

 次に、膝の裏にタオルを丸めたものを入れる。床と膝の裏の間にタオルがある状態だ。そして、タオルを圧し潰すように下向き(床方向)に力を入れる(約5秒間)。この時に膝前面の筋肉が硬くなっていたら、大腿四頭筋が適切に使えている。

 もし、うまく力が入らなかったり、力の入れ方がイメージできない場合、普段から大腿四頭筋を使えていないのかもしれない。膝折れを起こしてしまう危険性があるので、注意が必要だ。

筋肉を使う感覚を「体に覚えさせる」

 このエクササイズを毎日、10回程度行ってみよう。大腿四頭筋の強化はもちろんながら、筋肉を使う感覚を「体に覚えさせる」という点でも有効である。筋肉を使う癖がうまくつくけば、無意識に筋肉が反応することにつながる。

 普段から大腿四頭筋を意識して使っている人はいないはずだ。無意識に筋肉を使えるようになることは、人間の身体に重要だ。この機会に、日頃から鍛えておくことをすすめたい。転倒リスクや膝の痛みの軽減や予防につながる。
(文=編集部、監修=三木貴弘)

三木貴弘(みき・たかひろ)
理学療法士。日本で理学療法士として勤務した後、豪・Curtin大学に留学。オーストラリアで最新の医療、理学療法を学ぶ。2014年に帰国し、現在は東京都で理学療法士として医療機関に勤務。その傍ら、一般の人に対しても正しい医療知識をわかりやすく伝えるために執筆活動にも力を入れている。執筆依頼は、”Contact.mikitaka@gmail.com”まで

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