恐怖映画を観ると「血が凍る」は事実! 危険な状況下での失血に備える身体反応!?

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
60588-2.jpg

恐怖映画で血が凍る!?(shutterstock.com)

 身の毛もよだつ程の恐ろしい映画を観ると、実際に血液が凝固するという事実が判明した。これはオランダのライデン大学でBanne Nemeth氏らが健康な若年成人24人を対象に行なった実験の成果で、研究論文がイギリス医師会雑誌「British Medical Journal」誌12月16日号に掲載されて話題を呼んでいる。

 古くは中世から、人間は極度の恐怖を感じるとBloodcurdling(血も凍るような)、つまり「血液が凝固する可能性がある」と信じられてきた。今回のNemeth氏らの研究は、この古来の言い伝えや従来の学説を科学的に実施検証し、裏付ける結果を得たかたちとなる。

血液凝固因子ごとの微差を御存じ?

 実験の手順はこうだ――。24人の鑑賞者たちを、①先にホラー映画を観てその一週間後に教育映画を観る、②先に教育映画を観て一週間後にホラー映画を観る、という順番を逆に組んだ2班に分けた(残念ながら映画の具体的な作品名は記述されていない)。実験上映に際しては、全員に対して上映前と上映後の各15分以内に血液検体を採取する方法がとられ、その凝固活性を分析した。

 その結果、教育映画の鑑賞後よりもホラー映画体験後のほうが、顕著な血中反応がいずれのグループでも認められた。具体的には、後者の恐怖体験後は「血液凝固第Ⅶ因子」と呼ばれる凝固タンパク質の数値、その上昇幅がはるかに高い事実が明らかとなった。

 血の固まる仕組みには11種類の血液凝固因子(=タンパク質)が関わっている。その一部が欠乏、ないしは上手く働かないために“止血異常”をきたす代表的病気が、80年代以降わが国でも耳にする機会の増えた「血友病(Haemophilia)」である。なかでも8番目の「血液凝固第Ⅷ因子」の欠乏や機能低下が認められる病気を「血友病A」、一方9番目の「血液凝固第Ⅸ因子」の欠乏や機能低下の病気を「血友病B」と分けている。

 では、今回の論文に登場する7番目の因子とは? 日本国内で先天性第Ⅶ因子欠乏症の推定患者は約70人いるとされている(血液凝固異常症全国調査事業平成24年度報告より)。また、この欠乏症が頭蓋内出血や胸腔内出血など「致死的出血」を来す症例もあるにはあるが、一般的には血友病のような“ひどい出血傾向”を来す症例は多くない。

時には「精神の血抜き」でリフレッシュ!

「がん免疫療法」の情報が氾濫~正しい知識を得るのが<がん克服>のカギ
インタビュー 進行がんは「免疫」で治す 第1回 昭和大学教授 角田卓也

<第4の治療>として注目されている「がん免疫療法」。がん免疫療法の最前線で研究を続けてきたエキスパートである昭和大学の角田卓也教授に、その種類と効果、実績などを元に、一般の人が「正しく治療法を選ぶための知識」について訊いた。

精神保健福祉士。フリージャーナリスト。1977年…

里中高志

滋賀医科大学社会医学講座(法医学)教授、京都府立…

一杉正仁

大阪市内のクリニック勤務。1987年 産業医科大…

吉田尚弘