ほかには、脳の異常が原因で起こるめまいがある。これは浮動性(非回転性)のめまいの場合が多い(これだけでは判断できないので必ず医療機関を受診すること)。この場合、めまいのほかに手先のしびれなどの合併症状があることが多い。そのような種類のめまいを感じたら、脳梗塞などの可能性も考えて、神経外科や神経内科を受診すると良い。
肩こりがひどいときに頭痛が起こることがあるが、それに伴いめまいの症状が出ることがよくある。その場合の原因は、頸部や頭部の筋肉の過度の緊張によって起こっている可能性が高い。治療法としては、首を温めて血流を改善させたり、軽くマッサージすることで軽減する可能性がある。
そのほかにも、高血圧や立ちくらみ伴うめまいや、ストレスや睡眠不足で起こるめまいもある。
このように、「めまい」といっても多種多様だ。原因となれば、肩こりから心理的要因まで多岐にわたり、診断がとても難しいとされている。逆に原因がわかれば、対処できることが多い。そこで、もしめまいを感じたら、軽く考えずに、めまいの種類、頻度、発生状況などをなるべく自分で把握するように努めよう。その情報を医療機関に伝えることで、正確な診断の助けになる。それが結果的に、良好な治療結果を生むことになるはずだ。
(文=編集部、監修=三木貴弘)