シリーズ「『あくび』と『いびき』と『しゃっくり』の科学」第3回 

迷走神経を刺激すると「シャックリ」は止まる! 異常な頻度で出たり止まらない場合は病院へ

この記事のキーワード : 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
6477-2.jpg

息を止めて冷水を飲む(shutterstock.com)

 平安中期の漢和辞書『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』によれば、しゃっくり(噦り)は、くりぬく、しゃくり上げるという意味の「さくり(噦り、吃逆)」が転じたとある。確かにしゃっくりが出ると、腹がくりぬかれるような気分になる。

 中国なら「ダーグー!」、ドイツなら「シュルックアウフ!」、フランスなら「オケ!」、スペインなら「イポ!」、ロシアなら「イコータ!」、アメリカなら「ヒカップ!」、フィンランドなら「ヒッカ!」、ノルウェーなら「ヒッケ!」 ……。

 さて、しゃっくりは、なぜ起きるのか?

 自然呼吸を思い出そう。息を吸う時は、横隔膜や外肋間筋(がいろっかんきん)などの呼吸筋が収縮し、息を吐く時は、肺の受動的反跳(ふくらんだ肺が自然に元に戻ろうとする力)が働いて呼吸を繰り返している。

 肺の下にある横隔膜は、横隔神経、迷走神経、呼吸中枢神経の刺激を受けると、不随意性(意志でコントロール不能)の強い痙攣(攣縮)を起こす。その直後、急に息を吸い込むと声帯が収縮する。狭くなった声帯を吐く息が急激に通過するため、「ヒック!」という音を一定間隔で繰り返す。それが、しゃっくりの正体だ。ミオクローヌス(稲妻のように素早い不随意収縮)の一種で、医学的な疾患名は、吃逆(きつぎゃく)という。

 しゃっくりは、早食い、大食い、飲み過ぎ、刺激物の過食、タバコの吸い過ぎ、大笑いした時や会話中などの他、消化器などの疾患、精神的ストレス、睡眠薬の副作用などが原因で起きやすい。

 しゃっくりは、胎児もする。1日に36分間もしゃくるらしい。生まれたばかりの赤ちゃんは、横隔膜が発達していないため、しゃっくりが起きやすい。ミルク、母乳、白湯、湯ざましを飲ませる、背中をさすったり軽くトントンする、おむつを替える、体を温める、大泣きさせる、うつ伏せにする、授乳後ならげっぷを出すと難なく収まる。

たかがしゃっくりと侮ってはいけない!

若いうちのEDは動脈硬化注意のサイン~不妊の原因の半分は男性である!
インタビュー「目指せフサフサピンピン!男性専門クリニック」第3回・メンズヘルスクリニック東京・小林一広院長

テストステロン(男性ホルモン)の存在に着眼し、AGA(男性型脱毛症)治療、男性皮膚治療、男性更年期、前立腺がんのサポート、男性不妊など、男性の外見や内面の健康に関わる様々な治療を独自の視点から行うメンズヘルスクリニック東京(東京・丸ノ内)の小林一広院長。第3回目は「男性妊活・男性力」について。
第1回AGA治療はコスパが重要~薄毛の悩みを抱える人は1200万人
第2回男性6人に1人が「隠れ更年期障害」! 更年期障害は女性だけの病気じゃない!!

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法…

郡司和夫

精神保健福祉士。フリージャーナリスト。1977年…

里中高志

日本中毒学会評議員(同学会クリニカルトキシコロジ…

横山隆