マルチタスクは古い? ジョブズやジョーダンも愛好した瞑想は“マインドフルネス”で実現

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皿洗いが瞑想と同じ効果をもたらす! wavebreakmedia/PIXTA(ピクスタ)

 瞑想は、英語で「Meditation」という。「薬=Medication」と言葉が似ていることからもわかるように、古来医療としての効果もあるといわれてきた。

 瞑想の効果はさまざまだ。身体的、精神的な疲労回復、集中力の向上、安眠効果などが代表的である。実際にビジネスやスポーツで成功した人々も瞑想を行っていることで有名だ。

 アップルの創業者、スティーブ・ジョブズは禅の教えに心酔し、瞑想を毎日行っていたし、バスケットボール界の神様も言われているマイケル・ジョーダンも試合前の瞑想は欠かさなかったといわれている。

 だが、なかなか集中できるような環境がない、ゆっくりと行える時間がないなど、実際に瞑想を行うとなると敬遠する人も少なくない。そんな人におすすめなのが、今話題の「マインドフルネス瞑想」だ。

 マインドフルネスとは、日本語で「今、この瞬間」という意味。マインドフルネス瞑想とは、“この瞬間に意識を集中する”というものだ。これは、静寂な空間や座禅などを必要としない瞑想方法だ。

皿洗いや掃除などが瞑想に!

 皿洗いや掃除など、家事をしながらでも行える。たとえば、皿を洗っている、その瞬間に意識を向けることが瞑想になる、という考え方だ。実は、その行為に意識を集中することで、瞑想と同じ効果があることが、研究でも証明されている。

 2015年8月、論文「Washing Dishes to Wash the Dishes: Brief Instruction in an Informal Mindfulness Practic」が発表された。研究は、米フロリダ州立大学の研究チームが51名の大学生に対して行ったものだ。

 研究は、被験者を2つのグループにわけて「皿洗い」を行ってもらった。ひとつは、皿を洗うことに意識をフォーカスしたグループ、もう一つのグループは、ほかのことを考えたり、音楽を聴いたりしながら、皿洗いをした。その結果、前者のグループには瞑想をしたのと同じような効果があり、ストレスレベルの低下が確認された。

 この結果からもわかるように、瞑想は難しくて考える必要はない。今の作業に意識を集中すること、それが瞑想になるのだ。

 身構えることなく、普段からこのような習慣を身に付けることで瞑想効果によって、生活にもメリハリがつく、手軽ながらお勧めのメンタル・エクササイズである。

グローバル企業や世界的な著名人も「マインドフルネス瞑想」を実践

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