“肉体改造”で復活を遂げた浅田真央さん(公式HPより)
女子フィギュアスケート、元世界女王・浅田真央さんの“肉体改造”が話題となっている。10月3日の「ジャパンオープン」、553日ぶりにリンクに戻ってきた“真央スマイル”。その一方で注目を浴びたのは、マッチョに変身したその肉体。代名詞のトリプルアクセルを軽々と決めるその演技が、肉体改造の成功を物語っていた。
1年間の完全休養を経ての復活に加え、今大会の最年長となる25歳での出場だ。一般的に、フィギュアの競技者年齢は低く、10代後半から20台前半が肉体のピークといわている。全盛期のような演技ができるのか、という外野の心配をよそに、前日の公開練習でトリプルアクセルを3度跳んですべて成功。本番でも、着地まで軸がブレない美しいトリプルアクセルを披露した。
昨年3月の世界選手権以来というブランクを感じさせない内容で会場を魅了。結果、自身最高だったソチ五輪に次ぐ141点台という好記録をマークして優勝した。
胸元の鍛え上げられた筋肉が進化の証?
浅田さん自身も「楽に跳べるようになった」と手応えを口にした、その進化の秘密は肉体改造にある。胸元は女性的な柔らかさよりも、鍛え上げられた筋肉が目を引き、肩甲骨側の盛り上がりは、男性アスリートのような力強さを感じるほどだ。
今回の肉体改造について、トレーニング内容などは明らかにしていない。だが、関係者からは、個人トレーナーの下で基礎から見直し、特に体幹強化につながる腹筋や背筋中心のメニューに力を入れていたことが漏れ聞こえてくる。
日本ではいまだに、筋力トレーニングで大きな筋肉をつけると、「スピードが落ちる」「動きの邪魔になる」「可動域が狭まる」「動作が硬くなる」などの誤解をもつ人が多い。実際には、野球やサッカーなどの球技でも、世界で戦うには筋力的な強さが不可欠で、そのためには筋トレが必要だというのが、トップアスリートの認識だ。