株式会社スキルアップが提供する「電子母子手帳Babys!」
妊娠を届け出ると市区町村から交付される「母子健康手帳」。妊婦健診や乳幼児健診、予防接種などのデータが記録されるだけでなく、わが子の成長を記入することもできる。母子健康手帳は、その名の通り、妊娠出産育児期の母と子(胎児含む)の健康を守る大事な役目を担っている。
母子健康手帳の歴史は古く、太平洋戦争直前の1937年に施行された母子保健法までさかのぼることができる。1942年には、国による「妊産婦手帳制度」が発足し、定期的な医師の診察を促すとともに、戦時下においても物資の優先配給が保証された。戦後の1947年、児童福祉法が施行され、妊産婦手帳が母子手帳に。1966年、母子保健法が施行され、母子手帳が母子健康手帳に。1981年、母親が子どもの成長記録を書き込める方式に変更され、1991年、交付先が都道府県から市町村へと変更された。
母子健康手帳は日本独自に発展したものだが、1980年代にJICAの研修で訪日していたインドネシア人の医師が母国での普及を開始し、現在では韓国、タイ、オランダ、フランスなど、30か国以上の国や地域で活用されている。
電子母子手帳ならではのメリットとは?
日本人にとっては、あって当たり前の母子健康手帳。ただし、紛失すると再発行ができない。もしろん、紛失したら、それまでの記録も失われてしまう。また、子どもが独立したら、母と子のどちらが持つかという問題も生じているようだ。
それらを解決すべく8年前に開発されたのが「電子母子手帳Babys!」だ。
企画開発者である株式会社スキルアップ社長の小林由和さんは、「紛失等の問題だけでなく、検診時や受信時などに手帳を持ってくるのを忘れるケースが意外と多く、妊婦さんやお母さん方はとても苦労されています。いつでも持ち歩けてどこにいても見られる、そしていつまでも保存できる、そんな母子手帳が必要ではないでしょうか」と話す。
例えば、わが子の急な発熱に、保険証と財布とスマホをつかんで、あわてて医院にかけ込むという事態を想像してほしい。電子母子手帳であれば、医師から既往症や予防接種の時期を尋ねられ時に、スマホで確認ができる。さらに、体重や身長を入力すると、自動で成長曲線グラフも作成。また、月齢に対応した妊娠・出産・育児の情報、予防接種時期のお知らせなど、便利なコンテンツも使える。
「妊娠出産育児情報は、井上レディースクリニック院長の井上裕子先生、水野記念病院麻酔科・ペインクリニックの下地恒毅先生に監修をお願いし、プレママの週数や赤ちゃんの月齢に合わせて提供しています。また、今は予防接種が多岐にわたり複雑化しているので、予防接種のタイミングをスケジュール表にして提供します。さらに、メール設定しておくと、接種日の1週間前にお知らせメールが届きます」