連載「更年期をのりこえよう!」第4回

子どもの巣立ちで環境が変わり、もしかして「空の巣症候群」!?

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一人息子が独立して「空の巣症候群」になることも......shutterstock.com

 更年期の諸症状は、主としてエストロゲンの減少によっておこるため、論理的には失われたホルモンを補充すれば症状は緩和されるはずだが、そう一筋縄でいかないのが人間の複雑なところである。

 更年期は、子供の巣立ち、夫の定年、両親の介護など、一生のうちで精神的、環境的に様々な変化に見舞われる時期と重なる。「空の巣症候群」「濡れ落ち葉」「熟年離婚」などという言葉を引き合いに出すまでもなく、この時期に、これまでの人生をいかに生きてきたかという通知表を突きつけられた気分になる女性も多いのではないだろうか。

 次に、更年期によくみられる症例を提示して、その解決策を具体的に考えてみることにしよう。

「空の巣症候群」のケース
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 一人息子が地方の会社に就職し、あっさりと巣立ってしまった。最近、息子のアルバムを眺めては涙ぐんでいる。「死にたい」、などと思うことすらある。気分が落ち込み、時々精神安定剤を服用している。そろそろ更年期なのだろうか?
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 一身に愛情を注いだ子供が自立して、自分の助けを必要としなくなった寂しさから精神的に不安定になり、うつ症状に陥ることがある。子育て中心に生きてきた女性が陥りやすく、これを「空の巣症候群」と呼んでいる。

 子供はいつか巣立つもの。今まで子供のために使っていた時間を、今度は自分のために使ってみよう。自分のために時間を使うことに慣れていない主婦は、自分自身が何をしたいのかすらわからないこともあるだろう。そんな時は自分が興味をもっている事柄、これからやってみたい事柄を、1つ1つ紙に書きあげてみよう。意外と頭の中が整理されてくるはずだ。昔、熱中した趣味でもいい。一日一回でもいいから、心が浮き立つような楽しいことに時間を使ってみよう。

 自分を必要としてくれる存在が必要ならば、ペットを飼うことをお勧めする。「アニマルセラピー」という言葉があるとおり、動物と触れ合うことは人の心を癒し、ストレスを軽減してくれる。自分の助けなしには生きていけない愛おしい存在が傍にいるだけで、生きる張り合いを取り戻すこともある。

 気分が落ち込みやすい人には運動がおすすめである。適度な運動は気分転換になる。地域のサークルに入ったり、スポーツクラブに参加するのもいいだろう。そこで共通の趣味をもつ友達ができれば、だんだんと交友関係や行動範囲も広がっていく。夢中になれることがあれば、落ち込んだり、憂うつになっている暇はない。一日が心地よい疲れとともに終わるならば、いつの間にか不眠ともお別れしているに違いない。

更年期の不定愁訴では、まずその原因を突き止める

宮沢あゆみ(みやざわ・あゆみ)

あゆみクリニック院長。早稲田大学卒業後、TBSに入社し、報道局政治経済部初の女性記者として首相官邸、野党、国会、各省庁を担当。外信部へ移り国際情勢担当。バルセロナオリンピック特派員。この間、報道情報番組のディレクター、プロデューサーを兼務。その後、東海大医学部に学士編入学。New York Medical College、Mount Sinai Medical Center、Beth Israel Medical Center へ留学。三井記念病院、都立墨東病院勤務などを経て「あゆみクリニック」を開業。働く女性に配慮して夜間や土曜も診療しており、思春期から更年期までの女性のトータルケアに力を入れている。
あゆみクリニック」完全予約制。診療日:月,火,木 11:00~14:00 17:00~20:00 土 11:00~16:00

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