匂いがこれほどまでに食欲や、食行動に関係しているということは、その逆も然りとなる。つまり、食欲を増進させる匂いがあるということは、食欲が減退させる匂いもあるということだ。ダイエット中の食欲を抑えるため、食欲低減効果のあるアロマ精油の香りを嗅ぐとダイエット法があるくらいだ。
この「香りダイエット」で使用される「食欲を抑えてくれる香り」には、グレープフルーツやバニラ、金木犀、シダーウッド、サンダルウッド、パチュリーなどがある。それぞれの香りの作用を見てみよう。
・グレープフルーツ:体の代謝を高め、消化機能を改善する効果があるといわれているため、過剰な食欲を調節してくれることから、利用されている。
・バニラ:鎮静効果がある。甘いスイーツの香りを想起させるが、香りだけで満足するという説も。
・金木犀:食欲増進ホルモン「オレキシン」の分泌を抑える働きがあるといわれている。
・シダーウッド・サンダルウッド・パチュリー:いずれも木の香りで、森林浴を楽しんでいるかのような気分になる香り。森林浴をしている間は、食欲がわいてこないのを思うと、これらの食欲抑制作用は感覚的に理解できる。
ダイエット中の人は、「前に食べた、あの美味しかったものが食べたくて仕方がない...」と美味しい匂いを思い出したときは、これらの食欲を抑える香りを嗅いで、意識を変えてみてはいかがだろうか。
(文=編集部)