「24時間テレビ ドラマスペシャル」の軌跡を振り返ると見えてくるものとは?

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今年のスペシャルドラマは「母さん、俺は大丈夫」~日本テレビHPより

 

 今年も8月22~23日に日本テレビ系など民間放送局31社が共同主催する夏恒例のチャリティー番組『24時間テレビ38「愛は地球を救う」』が生放送される。回を追うごとにその感動を維持する力が低下しつつあるとの声もある。そんな中、感動を呼び起こす大きな柱の一つが「24時間テレビドラマスペシャル」だ。1980年からスタートした「24時間テレビドラマスペシャル」も今年で35周年。今年は「母さん、俺は大丈夫」を土曜日の21時頃から放送予定だ。

主人公や家族たちを最も苦しめた病気は?

 歴代ドラマをフラッシュバックして見ると、まず、主人公が闘病した病気で最も多かったのは、やはりがん。

 がんで余命数か月と宣告された父親と家族の心の交流を描いた迫真のドキュメンタリー「父さんの夏祭り」(第25回/2002年)。

 10万人に1人といわれる難病の小児がん、ユーイング肉腫と闘った9歳の息子と両親の闘病と早すぎる死を綴った感動の実話「君がくれた夏 ~がんばれば、幸せになれるよ」(第30回/2007年)。

 さらに脳腫瘍に侵され、8年間の闘病の末、23歳で早逝した青年を支え続けた家族の生きざまを丹念に描写した物語「にぃにのことを忘れないで」(第32回/2009年)。

 同じく脳腫瘍で余命1年と診断され、13歳で生涯をまっとうした娘・みぽりんの闘病生活と両親の葛藤を綴った胸に迫る手記「みぽりんのえくぼ」(第33回/2010年)。

 実は今年オンエアされる「母さん、俺は大丈夫」の主人公も急性脳腫瘍と闘う話だ。

 2人に1人が罹患する時代に、がんがおのずと多くなるのは致し方ない。しかし、取り上げられる物語は、どうしても悲劇性、家族愛、希望などの修飾が過剰に行われてしまう。こうした傾向は、必要以上の恐怖を作るなど、がんという病気への理解を捻じ曲げてしまう可能性は否定できない。

超高齢社会に向かう社会の現実を直視するドラマも次々と

 日本の65歳以上の高齢者が総人口に占める高齢化率は25.1%。2060年には39.9%に達し、約2.5人に1人が 65歳以上の超高齢社会が到来する。歴代ドラマでも、老後や認知症をテーマにしたドラマも少なくない。

 ごく普通の家庭の主婦が3人の老人の老後と介護に直面、その涙ぐましいまでの奮闘ぶりを描いた「スリーマンにアタック!」(第5回/1982年)。

 突然、脳梗塞で倒れた母に向き合う家族の苦闘をリアルに描き、認知症の問題を浮き彫りにした「いつかある日」(第8回/1985年)。

 リサイクル自転車の組み立てに生きがいを感じる老人の姿と高齢化社会のあり方を正面から問いかけた「縁談・結婚・そのさきX」(第9回/1986年)。

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