連載第9回 慢性腰痛を深く知る

あなたの腰痛は、自分の足に合った靴を選び、正しい歩き方をすれば、必ず改善する!

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腰痛改善のポイントは正しい靴と歩き方

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 今回は腰痛が改善する歩き方と靴の選び方を説明しよう。

 長距離を歩くと腰痛になる人がいる。本来であれば、手ぶらで歩くと、腰はむしろ調子がよくなるもの。しかし、歩くことで腰痛になるということは、歩き方に問題がある。

 ウォーキングを、腰から下の下半身だけの運動だと思っていないだろうか?

 腰の調子をよくする快適なウォーキングのツボは、上半身の使い方にある。前回(http://healthpress.jp/2015/05/post-1788.html)の腰痛にならない正しい姿勢でも書いたように、骨盤を倒さずに真っ直ぐに立てた姿勢をするには、腹筋や背筋が必要。筋力が弱く、骨盤が倒れた姿勢で歩いているから、腰に負担がかかって腰痛になる。これを矯正しないと、いくら腰痛の治療をしても、すぐに元の木阿弥だ。

 正しい歩き方のポイントは、上半身の腹筋と背筋を使って、インナーマッスルをきちんと働かせることが重要だ。

 まずは顎を軽く引き、肩の力を抜いて、おなかもお尻も引っ込め、頭のてっぺんから伸びた糸が天から引っ張られているつもりで、真っ直ぐに立つ。これが正しい姿勢だ。その姿勢から腰を曲げずに前に倒れていくと、自然に片方の足が前に出る。できるだけ歩幅を広くして、前に足を出そう。腰は前に出した足とともに移動させる。もう片方の足は、かかとが地面に着いていられるギリギリまで伸ばし、最後に力を抜いて膝を曲げ、前に出した足を軸にして重心を移動させて前に出す。

 よく足を地面に着けるときは「かかとから」と言われるが、実はここが難しい。つま先から地面に着けてはいけないのだが、「かかとから」を意識しすぎると腰を悪くすることがある。そのため、足の裏全体をほぼ同時に地面に着けるか、一瞬だけかかとが先に着くくらいの感覚で行おう。膝も軽く曲げるくらいがちょうどいい。

腰痛を予防する正しいウォーキングシューズの選び方

 

 腰痛から逃れようと、高いコルセットを買って筋肉を落とし、さらに腰痛を悪化させてしまうケースがしばしば見られる。腰痛を治したい、腰痛を予防したいと思うなら、買うべきは正しい歩き方ができる靴だ。

 腰痛に悩む人は、まず適切な靴を選びなおそう。オフィスで履くのにも適したウォーキングシューズもいろいろ出ているので、できればシューフィッターと呼ばれる自分の足に合う靴を選んでくれる専門家がいる店で購入しよう。

 適切なウォーキングシューズの条件は以下の通りだ。

①つま先に1cm程度の空き=捨て寸があること
②靴の幅が適切で、きつすぎずにぴったりと合うこと
③両足を履いて、しっかりと歩き回ったときに、靴が足にフィットしていること

 捨て寸は重要だ。靴の幅が広いため足が前のほうにズレてしまい、つま先が靴の先に当たるような状態ではダメ。つま先の前には、必ず空きがなければいけない。外反母趾の人は「足を締め付けてはいけない」と幅が広くてゆるゆるの靴を選ぶが、これがかえって外反母趾を悪化させる。もちろん、外側から見て靴が変形しているのがわかるほどぴったりとした状態ではいけないが、ゆるすぎてもダメだ。

 靴が足に合っていないとと、靴を引きずるように歩いてしまい、歩き方の調子が狂う。土踏まずがフィットするかどうかのチェックも重要だ。足の裏に靴がフィットしていないと疲れやすく、その結果、歩き方が乱れる。さらに女性の場合は、ストッキングで履く靴と、靴下で履く靴を分けたほうがいい。靴下の厚みによるサイズの違いは大きく、両方を兼ねさせようとすると足に合わなくなる。

 また、正しい歩き方をするために役立つ靴の条件は以下の通り。

①地面を蹴るために足指の付け根を曲げたとき、靴の同じ部分もきちんと曲がること
②アウトソール(靴の底の地面に当たる側)のクッション性がよいこと
③紐でサイズ調節ができること

 歩くときは足の指の付け根を大きく曲げるため、屈曲性のよさが歩きやすい靴の大事な条件となる。またクッション性は、足が地面に当たったときに衝撃を和らげるために必須だ。ただし、ふにゃふにゃ柔らかければいいわけではなく、衝撃から足を守るためには、ほどよく足を受け止めてくれなければならない。

 さらに、足はその日の体調でむくんだりしてサイズが変わる。その日の状態に合わせてサイズを調節できるよう、紐靴であることも大事。しかし、脱ぎ履きのたびに紐をほどいたり、結んだりするのは面倒だと思う人も多いだろう。その場合は、「サイドファスナー付きの紐靴」を選ぶといい。

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