睡眠時間に関係なく「夜更かし」は糖尿病の引き金に? 認知症、筋肉量の減少もリスク上昇!

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早く寝ることが糖尿病対策に! artfoliophoto/PIXTA(ピクスタ)

 今や日本人の死亡原因の多くを占めている生活習慣病――。そのひとつである「2型糖尿病」は、自覚症状が乏しいにもかかわらず多くの合併症を引き起こす。さらに高齢になれば、脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症の両方のリスクを引き上げる怖い病気だ。

 糖尿病の患者が認知症を発症する割合は、血糖値が正常な人の約4.6倍にもなる。糖尿病は食べすぎや運動不足、ストレスなどの生活習慣の乱れと、その結果起こる肥満が発症に影響を与えていると考えられている。

 そして、新たな要因に「夜更かし」が加わるかもしれない。そんな研究結果が先日、韓国のチームによって明らかにされた。

夜更かし男性は糖尿病+老化の傾向

 

 『Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism』(オンライン版4月1日)に掲載された報告によると、たとえ睡眠時間が同じであっても、夜更かしの人は早起きの人より糖尿病などの疾患を発症しやすいのだという。

 この研究では47~59歳の韓国人約1600人を対象に、睡眠習慣について聞き取ったうえで健康診断を受けてもらった。ちなみに参加した1600人のうち95人は夜更かし、480人は早起き、残りの人はその中間だった。

 それによって得られたデータを解析すると、夜更かし群は平均年齢が低かったにもかかわらず、早起き群より体脂肪率や血中脂質が高いことが明らかになった。さらに夜更かし群は、老化によって加速する「サルコペニア」の傾向も高かった。

 サルコペニアとは、加齢による筋肉量の減少。個人差はあるが40歳ごろから始まり、年を取るほどに加速化する。特に高齢者では、1年で5%以上の減少率となる例もある。

 タンパク質の摂取量や運動量の減少によって筋肉の合成量が低下し、合成される筋肉と分解される筋肉のバランスが崩れることで現れる。「夜更かし」の人は、その傾向がより強いというのである。

 さらに男女別に細かく解析すると、夜更かしの男性は早起きの男性より糖尿病やサルコペニアを発症している率が高い。一方、女性は夜更かしのほうが早起きより腹部脂肪が多く、メタボリックシンドロームの傾向が強かったという。

概日リズムの乱れが悪影響に?

 

 研究を行った高麗大学校安山病院のNan Hee Kim氏は、「他の生活習慣に関わらず、夜遅くまで起きている人は糖尿病や筋肉量の低下という健康問題を抱えるリスクが高かった」と解説。加えて「夜更かしの人は睡眠の質が低いことや、喫煙、深夜の食事、座っている時間が長いなど、不健康な行動傾向があることに起因するのかもしれない」と述べている。

 ちなみに昨年、米・シカゴ大学が男性26人に対して行った実験では、就寝時間が不規則な群は、毎日同じ時間に床についた群よりも、インスリン感受性が大きく低下したと報告されている。つまり、交代勤務などによる概日リズムの乱れが糖尿病のリスクを引き上げる可能性があるという。このことは、睡眠の量だけでなく、「いつ就寝するか」が重要であることを示唆している。

 今回の韓国の研究では、夜更かしと糖尿病リスク上昇の因果関係までは証明されていない。だが、多くの人が夜更かしになりがちな現代のライフスタイルを鑑みれば、早急に取り組む必要があるだろう。若い頃の早寝早起きは糖尿病、ひいては将来の脳の健康に直結しているかもしれないのだから。
(文=編集部)

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