アルツハイマーになるリスクを50%以上減らす! 楽に実践できる「MIND食」とは?

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MIND食にオリーブオイルは必須 keko64/PIXTA(ピクスタ)

 認知症を引き起こす原因として最も多い疾病が、アルツハイマー病。脳内の神経細胞が急激に減り、脳が委縮することで高度の認知障害や知能低下、人格の崩壊などを引き起こす。発症の原因は諸説あるが、未だに明らかにされておらず、予防や治療の方法も確立されていない。

 しかし先日、アルツハイマー病に対する不安を少し軽くしてくれる論文が学術誌『Alzheimer's & Dementia』に発表された。米・ラッシュ大学医療センター(シカゴ)のマーサ・クレア・モリス博士らが開発した「MIND食」と呼ばれる食事療法に、アルツハイマー病のリスクを大きく下げる効果が期待できるというのだ。

ほどほどに実行しても予防効果あり

 

 「MIND食」とは、心疾患の予防効果があるといわれる「地中海式食事療法」と高血圧を抑制する「DASH食」に、葉物野菜やベリー類など、脳の健康に良いとされる食品の摂取に重点を置いたものだ。「MIND」は「神経変性疾患を先延ばしにするための地中海型DASH食介入(Mediterranean-DASH Intervention for Neurodegenerative Delay)」の頭文字。

 今回の研究には、開始当初に認知症を患っていなかった58~98歳の923人が参加。平均で4年半の追跡調査を行い、144種類の食品のなかから何をどのくらいの頻度で摂取したかを、1年に1回調査した。

 その結果、MIND食を「厳格に」実践した参加者のアルツハイマー病発症リスクは53%、つまり半分近くまで低下したことが分かった。さらに重要なのは、「ほどほどに」MIND食を実践していた人も発症リスクが35%下がったことだ。

 今回の調査では、比較対象として地中海式食事療法とDASH食についても分析した。だが、これらについては完璧に実行しなければアルツハイマー病の発症リスクが下がることはなかったという。

 研究を行ったモリス博士は「食事法は自分にできる範囲で取り入れるほうが楽だと考える人が多い。そうした意味でMIND食が"ほどほどの"実行で効果が得られたことは、特にモチベーションになるはず」と述べている。

明日からでもすぐにできるMIND食

 

 研究グループが提唱するMIND食とは、具体的には次のような食事法だ。

●積極的に摂るもの
 1日に全粒の穀物を3回以上・緑の葉物野菜を週6日以上・さらにもう1種類以上の野菜を1日1回以上・ベリー類は週2回以上・鶏肉も週2回以上・豆類は週3回以上・ナッツは週5回以上・魚は週1回以上・オイルはオリーブオイルにする・ワインは1日グラス1杯(300ml以下)。

●制限的に摂るもの
 赤身肉は週4回以下・揚げ物、ファストフードは週1回以下・チーズは週1回以下・バターは1日に1回大さじ1杯未満・スイーツは週5回以下。

 いかがだろうか。欧米人に比べて青菜や魚、豆製品を日常的にたくさん食べている私たち日本人には、比較的楽に取り入れられる方法ではないだろうか。できる範囲で実行しても30%以上のリスク減が見込めるなら、意識しても損はないだろう。

 最新の研究では、生活習慣がアルツハイマー病の発症に大きく影響することがわかっている。多くの研究者が食事療法の考案に取り組んでおり、MIND食は認知症・脳卒中・心臓病の3つのリスクを同時に引き下げる可能性も期待されているという。

 MIND食に関する研究が発表されたのは今回が初めて。研究が進めば、ココアやカフェインなども追加されるかもしれないという。より効果的で、多くの人が実行しやすいアルツハイマー予防法が確立されるよう、今後の研究に期待したい。
(文=編集部)

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