子供のくる病が急増、その原因が母子健康手帳の改訂にあった!?

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 この時代に紫外線による皮膚がんの危険性に対する一大キャンペーンがはられている。人は紫外線を大量に浴びると細胞の遺伝子が傷ついてしまう。通常であれば2日間ほどで修復されるが、極度の紫外線を浴びてしまえば遺伝子が正常に回復せず、皮膚がんを発症する確率が高まる。

 しかし、委員が指摘しているように、オーストラ リアで皮膚がんに罹りやすい人はオーストラリアに住んでいる白人だ。現地に住んでいる黄色 人種や原住民のアボリ人が皮膚がんに罹る率は白人に比べ約150分の1と言われる。肌の違いが皮膚がん発生率の最 大の原因だ。人種の違いや気候、地理的な違いを考慮に入れない議論だけが暴走していた。

 会議の最後、厚労省サイドは、「母子健康手帳の改正の分については、一部事務局といいますか、厚生省に宿題を残させていただいてしまいましたけれども、基本的には原案どおり改正していくという方向で、この部会の御了承をいただいたということにさせていただきます。どうも長い間ありがとうございました」と強引に原案通りの改正で押し切った。

 この会議でも厚労省が用意した資料となった『子どもの皮膚と太陽光線』(DHC、1996年4月出版)の著者市橋正光氏は、当時神戸大学の教授であり日本皮膚科学会などで絶大な影響力を持っていた。また資生堂の元学術部長の佐藤悦久氏も『紫外線が私たちを狙っている』を1999年に出版した。

 この会議と前後して、資生堂、ピジョン、花王、カネボウなどのメーカーが次々と乳幼児向け日焼け止めクリーム、UV化粧品などを発売している。日焼け止め関連市場は、2000年代以降、一大キャンペーンの後押しがあって順調に拡大、2013年度の売上高は、前年度比11.2%増の407億円となっている。

 なぜ厚労省は結論を急いだのか?今となってはわからぬままだが、太陽光線の紫外線を浴びることで人は健康に欠かせないビタミンDが生成される。子供たちのくる病急増がこの会議の延長線上にないと言い切れるのか。少なくとも一般の国民には何の利益も生まなかった判断だと言えるのではないか。
(文=編集部)

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