>  >  >  > スマホの感染に要注意! ウィルスだけでなく細菌も?

台所でのスマホの感染に要注意! セキュリティ強化と同じくらい細菌感染に注意を

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
sumahok.jpg

キッチンでのスマホ使用が二次感染に?

 あなたのスマホは感染している――。日常生活に不可欠なツールとなったスマートフォンだが、思わぬ危険が潜んでいることをご存知だろう。

 不正アクセスによる情報漏えいやウイルス感染などのニュースに不安をかられて、セキュリティを強化している人は多い。ウイルス対策に腐心する一方で、細菌による感染の危険性について、同じように注意を払っている人はどれだけいるだろう。

 スマホやタブレット端末は、持ち歩くことができ、とても便利なものだ。しかし、実は雑菌にまみれている。トイレに本を持っていく人というのはよく聞くが、トイレや洗面所での休憩中にスマホを操作したことはないだろうか? その時、大腸菌やカビなどがスマホに付いていたら......。病原菌は知らぬ間に指や耳元、口元から侵入する。

 Googleの調査によると、米国スマホユーザーの3割以上がトイレでスマホを使ったことがあると回答している。また、英国のある研究報告によると、スマホや携帯電話の表面には便器の約18倍の細菌が付着しているという。

 手や卓上に触れるスマホは、常に細菌が付着するリスクにさらされている。おまけに、スマホの表面は油脂汚れなどの栄養分で満ち、想像以上に細菌が繁殖しやすい環境だ。

調理や食事のときにスマホやタブレット端末を使ってないか?

 『Food Protection Trends』に掲載された米カンザス州立大学の Jeannie Sneed氏らの研究では、台所での最大の汚染危険物は「手拭きタオル」と判明した。さらに、携帯電話が台所での二次汚染を引き起こす可能性があると指摘している。

 研究では、123人の被験者にキッチンで生の肉を用いる料理と、そのまま食べられるフルーツサラダを作ってもらい、無害な細菌を肉に付着させて調理中の汚染の広がりを確認した。

 すると、被験者は乾かすためでなくてもタオルを頻繁に使用。全ての接触面で最も汚染されていたのはタオルだった。多くの被験者が、手洗い前や手を十分洗っていない状態でタオルを使い、適切な手洗い後も再びタオルを使用していたため手が再び汚染されていた。

 結果、被験者が作ったフルーツサラダの9割以上が細菌に汚染されており、被験者の5人中4人は、蛇口、冷蔵庫、オーブン、ゴミ箱にも生肉の汚染を残した。また、多くの被験者が肉の調理中に携帯電話を使用し、それをきちんときれいにしなかった。

 Sneed氏は、「布タオルは食中毒を引き起こす細菌に汚染されやすい。肉の調理中に布タオルを使用したら洗濯に回すか、ペーパータオルを使ってその都度捨てたほうがいい」とアドバイス。また、携帯電話やタブレットはさまざまな場所で使用するため、キッチンで使用は表面を消毒剤などで拭くように勧めている。

 だが、最近ではスマホを見ながら、操作しながら食事する人も増えている。心当たりのある人も多いのではないだろうか。

 楽天リサーチが行った「携帯電話/スマートフォン利用状況調査」によると、「1人での食事」では約2割が使用しているという。スタンフォード大学の研究では、何かの病原菌がタッチスクリーン上に付着していた場合、約3割の確率で指先につくという。さらにそれらが目や鼻、口を介して、体内に取り込まれる危険性もあるというのだ。

 スマホを複数の人間で扱った場合には、1つの機器を通じて、多くの人に病原菌が運ばれていくことになる。とくに子どもの場合、親が衛生的に機器を扱っていなかったとすると、常に細菌感染の危険性にさらされることになってしまう。インフルエンザやノロウイルス、大腸菌などがスマホや携帯電話、タブレット端末を通じて、大人から子どもへと菌を運んでしまいかねない。

 これら病原菌の発生を抑えるためには、まず不衛生な場所に機器を置かないことだ。除菌できるウェットティッシュなどで機器を清潔に保つこともお勧めだ。抗菌ケースを用いて、菌の蔓延を防ぐのもいいだろう。

 スマホやタブレット端末などの所有の低年齢化も飛躍的に広がりつつある今、幼児や子どもにも、衛生面での取り扱いにも十分気をつけるように示していく必要がある。
(文=編集部)

バナー1b.jpeg
HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子