連載第6回 -5歳を実現する、50歳からのエクササイズ

カラダの柔らかさが疲労回復にも影響! 筋力減少と代謝低下を防ぐカギが"股関節"に?

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 身体が柔らかいほうがいいとは何となくわかってる。しかし、自分は硬いことを自覚していても、「まあいいや」と重要視していない方が多いのではないでしょうか。身体が硬くてもスポーツはできまるし、日常生活にも支障はない......。

 たしかに、身体が硬いことは、言い換えれば「がっちりしている」ということ。安定感が高いと言えます。「身体が硬いとケガをする」と聞いたことがあると思いますが、決してそうとばかりは言えません。

 ヨガをしている方の中でも柔軟性の高いほうがケガをするケースがあるようです。関節を大きく動かせてしまうので、関節に無理がかかることもあるようです。その点で言うと、身体が硬い人は動きの範囲が狭いので、ケガをするほどまで動かないのでしょう。

 では、身体が硬くても特に問題がないのでしょうか? いえ、デメリットは間違いなくあります。

 例えば、歩行で考えるとこうなります――。股関節を構成する筋肉が硬くなり、動かせる範囲が小さくなるので、脚が上がらず歩幅が小さくなり、それらの筋肉は衰えていきやすくなります。これにより股関節そのもののほか、腰背部や膝など周囲の筋肉や関節にも負担が大きくなっていきます。

 ヘルニアや脊柱管狭窄症、変形性関節症、膝の軟骨損傷など、気づいてからでは遅いということになりかねません。筋肉が衰えるということは、代謝が下がることにもつながります。痩せにくく太りやすい体質にもなります。


床の物を持ち上げるときの体が柔らかい人と硬い人の違い

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写真1

 床にある物を持ち上げる時で考えると、以下の通りになります。

 股関節がよく動かせる人は、ももの裏の筋肉(ハムストリングス)を上手に使えます。ハムストリングスは大きな筋肉ですので、臀筋などと共同して股関節を支点とし大きな力を効率的に産み出すことができます(写真1)。


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写真2

 ハムストリングスが硬くて伸びにくい人は、背骨を曲げて取りに行き、前方に彎曲した背骨が元に戻る過程で、主に脊柱起立筋という腰背部の筋肉を使って持ち上げることになります(写真2)。床から重い物を持ち上げるには協同する筋肉が少ないため負担が大きすぎ、同時に腰椎へのストレスは計り知れません。


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写真3

 画像はわかりやすいように膝を伸展させていますが、股関節の柔軟性に関わらず重い物を床から持ち上げるときは膝を伸ばしたままでは腰にかかる負担が大きすぎますので、必ず膝を曲げてください(写真3)。膝の屈伸力(脚力)を持ち上げる力として加えることで、さらに身体への負担を一点に集中させないようにすることができます。

 歩行や物を持ち上げる動きを例にしましたが、日常動作の中でこのような動きは無意識にたくさんしています。身体の硬さは安定感がある一方、部分的あるいは制限的にしか身体を使うことができないので、負荷を分散できず、トラブルにつながりかねません。ほかにも、筋中の血流不足によりむくみや老廃物の蓄積の原因になり、疲労が取れにくく、次第に傷んでくることもあります。自分の身体を動かせる範囲は狭いのに、リスクは広範囲です。

 現代の生活は、イス生活や洋式トイレなど、股関節を深く屈曲させる場面が日常の中に少なく、股関節の機能が低下しやすい環境にあると感じます。身体を末永く元気に保つために股関節の柔軟性は特に大切ですので、ストレッチするなどして筋肉がより大きく伸び、動きやすくしておくことが望ましいと思います。


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