連載第2回 東洋医学と西洋医学の接点

西洋医学で発見できない初期のがんを、体の異常信号から見つける中医学

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がんの早期発見に舌診も有効shutterstock.com

 私の治療院には、さまざまながんに罹っている患者さんが来院され、相談、治療をおこなう。その中で共通して発せられる問いは「がんは早期発見できるか?」ということである。腫瘍マーカー、CT、MRI、細胞診などの先進的な西洋医学の検査により、一部、がんの早期発見ができるようになった。しかし、全てのがんの早期発見はまだまだなのである。
あくまでも補完治療という位置づけで、針灸、漢方、気功、薬膳は、がんの早期発見、早期治療においてどんな役割を担うことができるのだろうか?

 がんの発見に関する中医学のアプローチは、西洋医学的な検査の手法ではなく、まずは体を2つの部分に分けて見ることだ。即ち、見える部分(人体の耳、目、鼻、口、舌の五官および皮膚、指の爪などの体表)と見えない部分(体内の内臓の動き、血液・リンパ液の流れなど)に分けられる。

 見えない部分の異変があれば、経絡の流れに沿って見える部分に特別な色、形態などの信号が現れる。体内で見えない恐ろしいがんが発生、繁殖、増大することで、体の五官や指の爪、皮膚などの部分に異常な信号が現れるのだが、中医学の臨床家たちは、がんの早期発見のためにCTやMRIでは発見できない早期がんが、人間の五官、体表にどのような異常信号を発信するのかを感知できるように必死に研鑽する。

がんは体の各所に異常信号を発する

 私のこれまでの40年の臨床実践と歴代の中医の文献をまとめ、こうしたがんから現れ出てくる異常信号を整理してみた。まずは頭部から順番にがんの異常信号を説明する。

 毛髪の黒色は黄色人種に特有な色だが、突然、髪の毛が原因不明でさらにまっ黒色になり艶が出て油っぽくなることがある。この状態はがんの発生傾向を示す。また、肺がん、肝硬変の場合も顔色が黒ずんでくる。顔色が黒ければ黒いほど肝がんの病状が進行していることが分かる。
 
目に出る異常信号としては、片側の眼球が突出する場合がある。それが徐々に顕著になれば、脳内に腫瘍が存在することを示す。資料によれば片側眼球突出者で脳腫瘍が発生している率は約半数という高い割合を示す。耳に出るサインもある。灰暗色の点、または大きくなった片状の結節状隆起があれば、耳の部位と相関姓を持つ内臓にがんの発生可能性を示す。

 鼻とがんとの関連性の研究も多い。フランスのミイン博士と共同研究者による2000例のがん患者の異形態の調査報告では、かぎ鼻の患者は肺がん、咽頭がんの発生率が一番高い。扁平鼻の患者は脳がん、リンパ腺がんの発生率が一番高い。肥大鼻の患者は結腸がん、膵臓がんの発生率が一番高い。尖った鼻の患者は肝がん、乳腺がんの発生率が一番高いである。

 もちろん、この調査はヨーロッパ人種の鼻に関する調査であるため、アジア系人に完全に一致していないと思うが、がんの遺伝傾向がある程度判明していることを考えると、鼻形態の観察は、がんの早期発見になにかしら役に立つかもしれない。

手の生命線や健康線なども体内の異常を指し示す

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