小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリニカルトキシコロジスト、日本腎臓学会および日本透析学会専門医、指導医。
1977年、札幌医科大学卒、青森県立病院、国立西札幌病院、東京女子医科大学腎臓病総合医療センター助手、札幌徳洲会病院腎臓内科部長、札幌東徳洲会病院腎臓内科・血液浄化センター長などを経て、2014年より札幌中央病院腎臓内科・透析センター長などをへて現職。
専門領域:急性薬物中毒患者の治療特に急性血液浄化療法、透析療法および急性、慢性腎臓病患者の治療。
所属学会:日本中毒学会、日本腎臓学会、日本透析医学会、日本内科学会、日本小児科学会、日本アフェレシス学会、日本急性血液浄化学会、国際腎臓学会、米国腎臓学会、欧州透析移植学会など。
覚醒剤依存症となったプロ野球の元スター選手・清原和博容疑者は、野球で獲得した輝かしい名声のみならず、家庭を崩壊させ、心身ともに健康を損なって、転落の人生を歩んでしまった。そして、「俺が清原に覚醒剤渡した」と証言し、2006年10月、覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕、懲役1年6月…続きを読む
元プロ野球のスター選手だった清原和博をはじめとする多くの有名芸能人、そして地方議会の議員に至るまで、各階層での覚せい剤常用者に関する報道が後を絶たない。また、NHKのアナウンサーが自宅マンションで危険ドラッグを製造したとして逮捕・起訴されたという報道もあった。 危険ドラ…続きを読む
行政機関や警察などによる「ヘッドショップ」の取り締まり強化が功を奏して、最近、危険ドラッグに手を染める者は減少したかのように見える。しかし、危険ドラッグの販売は、インターネットによるものがが主流となりはじめている。化学構造式の一部を変換することによって、より強力な危険ドラッ…続きを読む
法医学は犯罪捜査や裁判などで、法律を適用する際に必要とされる医学的内容を研究、応用する社会医学である。近年、薬物の乱用によって急死するケースが増加しているが、今年の日本中毒学会で、法医学が死因解明に大きな役割を果たした薬物中毒死、特に危険ドラッグによる剖検例を中心に報告する…続きを読む
最近の危険ドラッグには、各種の麻薬成分が含まれていることが数多く認められるようになった。それに伴い、危険ドラッグ中毒患者の重症化、時には死に至るケースも報告されている。また、常用することで依存症に陥ることも問題視されており、長期間の精神科的治療やケアを要する症例も増加してい…続きを読む
漢方薬として日本でも広く知られている葛根湯(かっこんとう)、小青龍湯(しょうせいりゅうとう)、麻黄湯(まおうとう)は、鎮咳去痰薬として広く用いられているが、その主成分はエフェドリンである。 エフェドリンは、気管支を拡張して呼吸困難を改善するため、感冒薬や気管支ぜんそく治…続きを読む
今回は危険ドラッグが混入されていた「バスソルト(bath salt)」のずさんな管理、販売について、ある米国での事例の報告を紹介する。 トラック運転手のグレン・ハンチは、デラウェア州ニューカッスルの店でガールフレンドのリチヤード・ヒッケルと一緒に「Smokin Slu…続きを読む
2015.06.12
みなさんは2000年頃に、スティーブ・ベクラーというメジャーリーガーが在籍していたのをご存じでしょうか。恐らく大多数の方は、「名前も聞いたことがない」と言われるでしょう。 彼は本職の野球ではまったく実績を残すことができませんでしたが、愛用していたサプリメント「エフェドラ…続きを読む
2013年3月よりアメリカのロードアイランド州で合成麻薬である「アセチルフェンタニル」を注射して14名の死者がでた。19~57歳でうち10 名が男性であった。ほとんどの症例がコカイン、ヘロイン、エタノールなどを飲み、通称「チャイナホワイト」とも呼ばれるこの合成麻薬を注射して…続きを読む
2015.04.25
2002年にロシアのシベリア地方での製造、使用が報告され、2010年以降にはロシア全域で爆発的に広まったデソモルヒネ(クロコダイル)に注目が集まっている。本来デソモルヒネは、モルヒネの10倍の鎮痛作用を有する鎮痛剤として開発された。 しかし、ロシアでは医師の処方箋なし…続きを読む
危険ドラッグ中毒では、重篤な合併症を併発することがある。そのひとつは筋肉が破壊されて壊死が起こり、筋肉成分であるCPKやミオグロビンが血液中に流れ出てしまい、特にミオグロビンが血流によって腎臓に取り込まれて、尿が出にくくなり、ついには急性腎不全に進展してしまう。急性腎不全で…続きを読む
危険ドラッグの吸引例のほとんどが男性だが、女性の症例が無いわけではない。しかし、そこには必ず男の影が見え隠れする。症例1 道外から一人でやってきた20代の女性は会社員だった。繁華街で危険ドラッグ(RUSH)を購入。行きずりの男性とラブホテルに入って危険ドラッグを吸引し…続きを読む
危険ドラッグと称される製品の乱用によって、患者自身の精神的、身体的悪影響のみならず、危険運転による人身事故、傷害や殺人事件が後を絶たない。 1月10日にさいたま市で開催された『第29回日本中毒学会東日本地方会』では、危険ドラッグに関する多数の演題発表があった。いずれも最…続きを読む
30歳代の無職の男性が、夜間、札幌市内をもうろう状態で30分以上運転し、河川敷で脱輪状態になり通行人に発見された。会話はできなかった。通行人が救急車を要請し、夜の10時45分に当院に搬送された。目立った外傷はなく、意識は混濁していた。体温36.1度、血圧、脈拍正常。頭胸腹部…続きを読む
米国籍をもつ20代男性は、日本を旅行中に繁華街で粉末の危険ドラッグ(Brain Fall)を購入した。1日2~3回、1週間連続して吸入し続けたところ、次第に落ち着きがなくなり、呼吸苦、動悸、食欲低下を認めた。更に歩行できなくなったため、自分で救急車を要請した。 搬送時意…続きを読む
現在の危険ドラッグの主流は、合成カンナビノイド系化合物とカチノン系化合物。前者は乾燥植物片に麻薬と類似作用を有する化合物を添加したものであり、多くはハーブ、お香などと偽って販売されており、植物の燃焼によりガスが発生し、吸引することによって幻覚、幻聴、呼吸困難、動悸、嘔吐などの有…続きを読む
札幌市内繁華街の漫画喫茶店内、夜も深くなり始めころ20歳代とおぼしき女性が、突然叫び声を上げた。店員が駆けつけたところ、女性は全身をけいれんをさせ、吐き気、頭痛、胸の痛み、呼吸苦を訴えていたため、救急車が要請され、翌日0時56分に私が勤務している病院に搬送されてきた。ど…続きを読む
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前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』
毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。
あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…
(医)スターセルアライアンス スタークリニック …
ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…