全国初の「飲酒量低減外来」がスタート
アルコール依存症にも男女差があり、女性のほうが比較的短期間で依存症に発展しやすい。また、発症リスクの50~60%は遺伝要因だ。
いずれにしても、アルコール依存症は意思の強さの次元ではなく、自力で治癒させることは難しい。深刻化している場合、迅速に専門医の診断を受けるべきだというのが専門家の意見だ。そんな時代の趨勢に呼応すべく今年1月、筑波大学との提携により北茨木市民病院附属家庭医療センター内に「飲酒量低減外来」が開設された。名称を敢えて「アルコール外来」とはせずに「飲酒量低減外来」とし、「断酒」ではなく「減酒」を掲げる。精神科以外では全国初の総合診療システムだ。
依存者に限らず、その周囲も、こうしたアルコール依存症の治療サポートをうまく活用していくことが、問題解決への大きな一歩となるだろう。(文=編集部)