子宮内にもフローラがある! 検査結果で不妊治療や女性疾患に朗報が!?

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子宮内フローラの検査の結果をどう生かすことができるのか?

子宮内フローラ検査が導入されているクリニックは現在約70施設。主に産科婦人科や体外受精・胚移植などの生殖補助医療を行う施設が中心となっている。

「子宮内フローラが乱れて雑菌が増えると、子宮内膜で免疫が活性化し、受精卵を異物として攻撃してしまう可能性が指摘されています。原因不明の不妊、反復する着床不全・流産、早産の既往がある場合などは検査しておいた方がいいかもしれません」と長井氏。

 検査は、子宮体がん細胞診断用のキットを使い子宮検体を採取して解析。2-3週間後に検査結果が返ってくる。結果として情報提供されるのは主にラクトバチルス の占める割合とその他の菌の種類だ。ラクトバチルスが90%以上であれば問題はなく、90%以下であれば何らかの対処が推奨される。

 ラクトバチルスが少ないという結果が出た場合どうすればいいのか?

「ラクトバチルスが少ないという結果が出た場合、IVF治療中であれば胚移植のタイミングを変更できます。なぜなら子宮内フローラは変えることができるからです。そのためにはまず、食生活の改善が考えられます。葉酸、ビタミンE、カルシウムなどの摂取、さらには抗生物質やラクトフェリンの摂取という選択もあります。また、性生活を控えることも考慮されます。相手の持っている菌の感染でフローラの構成が戻ってしまうためです。
過剰な腟洗浄、喫煙、飲酒、ストレスなども細菌性腟炎を悪化させるといわれていますので、そうした生活習慣を変えることで、子宮内フローラの改善が期待できます」と桜庭氏は説明する。

 ただ、子宮内フローラの状態は個人差が強く、加齢によってラクトバチルスが少なくなっていく傾向の人が多いなど介入のソリューションは一筋縄ではいかない。

 現在、子宮内フローラについての知見は研究段階で、その明らかな意義は十分に確立されたものではないため、臨床研究段階にある。導入しているクリニックによって費用も若干異なる。

「子宮体がんや子宮内膜症と関わる菌も発見され、子宮内の菌環境と女性の健康が密接にかかわっている可能性が次々と報告されています。不妊や女性疾患の診断と治療に大きく貢献できる可能性が見えてきています」と長井氏は語る。

 一方で、人は自らの細胞数約37兆個と同じ数の菌と共生しながら生きている。人間と菌の関係はまだまだ解明されていないことが多いのも事実だ。
(文=編集部)

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