グレイヘアの3つの注意点
●髪全体の30%が白髪になるまで行動しない
「白髪が増えてきた」という理由だけでグレイへ移行するのは時期尚早です。早すぎるグレイへの移行は、見た目を必要以上に老けて見せますし、ただのズボラなおばさん風……。チラホラ程度なら、きちんと染めて、髪全体の30%程度まで白髪が生えたら移行を考えましょう。
●白髪を生かすならショートスタイルに。長さを残すならミディアムまでのまとめ髪に!
白髪そのものは、1本の毛の長さが「短い」ほうが清潔感が出せます。ロングは避け、伸ばしても肩ぐらいまでに。まとめられる人は、ざっくりまとめ髪にすると、今っぽさが演出できます。いずれもペタンとさせると老けて見えるので、ふんわり感を意識して。
●白髪移行の期間は、あえて明るく染めるのが正解
グレイヘアが30%程度になっても、まだ黒髪部分が多いために、あまり美しく見えません。白と黒のコントラストが強いと全体が錆びて見えますから、この時期は黒髪部分にハイライトを入れて明るさを出すと白髪となじみ、全体が美しい髪色に。ダメージ毛の人は、こまめにカットしながら行いましょう。
難度の高いグレイヘア~決断するならオシャレは抜かりなく!
グレイヘアが美しく決まっている方たちは、人なみ以上にセンスがよく、ファッションやメイクで自分らしさをきちんと主張できているという共通点があります。
「面倒だから白髪でいいや……」「染めるのが嫌だから、白髪ヘアにしてみよっと……」なんて軽い気持ちでグレイをチョイスするのは、かなり危険。自分は楽でも、他人からは、ただのズボラに見えてしまいます。大人女性こそ、清潔感を大事にしたいですよね。
グレイを選択する女性の多いパリやミラノのマダムも、総じてハイセンスの方たち。白シャツや細身のジーンズ、上質なニットや上品なジュエリーなど、日常的に今っぽいおしゃれを取り入れることで、はじめてグレイヘアがかっこよく見えるのです。
メイクも同様で、グレイヘアにスッピン風はミスマッチ。ファンデーションで肌を整え、赤リップを引く、アイラインやマスカラで線のメイクを取り入れるなど、手を掛けた感じで顔を引き締めてあげることがとても重要です。
実は、簡単なようで簡単にはいかないグレイヘア。40代などまだまだ若い世代では顔の印象が白髪に馴染まず、アンバランスな印象にもなりやすいので、50代に突入してからの楽しみにするのが個人的にはおすすめです。
(文=小澤佐知子)
小澤佐知子(おざわ・さちこ)
美容ライター。小学館や学研で外部編集者を経験した後、出産を機にフリーランスに転身。以後、美容ライターとして計50誌以上で取材・執筆を行う。現在はヘアケア・ヘアデザインなど「髪」に関する記事の企画・構成・取材を中心に活動。雑誌や書籍以外にWebサイトでコラムやインタビューの連載を持つ。東京都内のヘアサロンの「ビジュアル監修アドバイザー」として非常勤役員も務める。