シリーズ「本能で楽しむ医療ドラマ主義宣言!」 第18回

『ブラックペアン』 患者が母親でも二宮和也の手術はまったくぶれない!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

医療者は親族の治療にどこまで冷静でいられるか?

 カエサル手術の失敗として、大動脈を傷つけてしまいました。大動脈を傷つけたら大量の出血をします!術野は血の海となり、すぐに血圧低下して急変するため、開胸して止血するべきものです。開胸してもやはり出血がひどくて何も見えない状態のはずです。自らのクビかけての渡海の執刀。自分の母ですが、ぶれずに手技をこなしました。猫ちゃんとのコンビもよいですね。

 私の周りで親族のオペに入ってはいけないという規定はありませんでした。ただ実際に第一術者として親族が執刀している場面は見たことはありません。私も父のオペに立ち会いましたが、傍観者という立場でした。今回の東城大学では親族のオペに入ったらくび、との設定でしたので、どれだけ医療ミスに神経質なのかは想像がつきます。

 実際、医師は親族に対しては冷静な判断ができないことは多々あります。過剰な医療をしてしまうという可能性も含めてです。私は家族の怪我は軽くあしらってしまう傾向があるので人に任せることにしています(笑)。

 医師は画像一つを見ても、その絵の意味する、3カ月先、1年先まで想像ができます。通常の患者さんには余命1年です、と冷静にお話しできたとしても、親族だとわかってはいてもなかなかそうはいきません。

 以前、自分の母親の意識が落ちてきたときに、涙をぽろぽろ流しながら挿管している友人を見たことがあります。常にしている手技ですが、すっと入ったとは言えない感じでした。後から、喉頭鏡で顎をぐっと持ち上げるのがつらかったと言っていたのを覚えています。実際苦しんでいる家族を目の前に冷静な手技はできる自信はありません。

 ただ、大きな手術では、術野以外はドレープという清潔布で覆われますので、術者は意図してみない限り患者さんの顔は見えません。目の前の臓器と病巣、やるべき手技に集中して粛々とオペは進行していきます。

 オペ台の患者が親族だった場合も同じです。メスを入れる瞬間はやはり通常とは違う感覚に襲われることもあるとは思いますが、ひとたび臓器が目の前に出て来たら案外冷静になれるのではないかな~と思います。ただ、先ほどの挿管同様、思う通りにはいかないのかもしれません。

HIVも予防できる 知っておくべき性感染症の検査と治療&予防法
世界的に増加する性感染症の実態 後編 あおぞらクリニック新橋院内田千秋院長

前編『コロナだけじゃない。世界中で毎年新たに3億7000万人超の性感染症』

毎年世界中で3億7000万人超の感染者があると言われる性感染症。しかも増加の傾向にある。性感染症専門のクリニックとしてその予防、検査、治療に取り組む内田千秋院長にお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

あおぞらクリニック新橋院院長。1967年、大阪市…

内田千秋

(医)スターセルアライアンス スタークリニック …

竹島昌栄

ジャーナリスト、一般社団法人日本サプリメント協会…

後藤典子