インフルエンザ「万能ワクチン」の開発に成功か?国内の感染者は約282万人に!

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全国の推計患者数は約282万人!国内のインフルエンザ患者数が過去最多を更新中

 現在、国内のインフルエンザ患者数が過去最多を更新している。厚生労働省は2月9日、最新の1週間(1月29日~2月4日)に全国約5000ヶ所の定点医療機関から報告されたインフルエンザ患者数が、1カ所あたり54.33人(前週52.35人)に上り、3週連続で過去最多を更新したと発表した(朝日新聞2018年2月9日)。

 都道府県別に見ると、大分が77.09人、福岡が69.96人、埼玉が68.29人、神奈川が66.31人、高知が66.19人の順で多い。東京は53.23人、愛知は62.52人、大阪は45.02人だ。全都道府県で警報レベルの30人を超えている。

 全国の推計患者数は約282万人(前週約2742万人)。年齢別では5~9歳が約62万人と最多。この1週間で休校や学年・学級閉鎖をした保育所や幼稚園、小中高校は、1万752施設(前週1万139施設)を数える。

 また、直近5週間のウイルスの割合を見ると、例年2~3月に感染者が急増するB型が51.8%を占め、週を追うごとに増えている。A香港型が26.22%、2009年に流行した新型A型のH1N1が22.0%と続く。

 流行の兆しを俯瞰すると、複数のタイプが同時に流行しており、この冬は、何度も何度もインフルエンザに感染する可能性がある。高熱が出にくいB型の患者が最も多いことから、気づかないうちに職場や学校で感染が広がる恐れもある。

流行前の「ワクチン接種」のほか「うがい」「手洗い」「マスク」が基本

 予防の大鉄則は普遍かつ万能なものだが、なかなか徹底できない。改めて予防対策の基本をまとめてみよう――。まずは、流行前の「ワクチン接種」のほか「うがい」「手洗い」「マスク」が基本だ。ただし、ワクチン接種による予防効果は100%ではない。感染を避けるために、外出後や帰宅後の手洗いやうがい、人混みでの不織布製マスクの着用が欠かせない。

 特に、電車やバスの車内、飲食店、喫茶店、オフィスなど、不特定多数の人が集まる公共の場では、飛沫感染予防のために不織布製マスクの着用を励行しよう。不織布製マスクは、口や鼻からのウイルスの侵入を防ぐだけでなく、鼻や喉(のど)などを乾燥から守る。室内では加湿器などを併用すれば、さらに効果がある。こまめな水分補給も大切だ。

 さらには、過労を避ける、十分な睡眠時間をとる、栄養補給や休養に努めるなどに注意しながら、インフルエンザに負けない体力を維持したい。急に咳や高熱などの症状が出たら、早めに医療機関を受診しよう。

 そして、インフルエンザ流行状況は、インフルエンザに関する報道発表資料(厚生労働省)や「インフルエンザ流行レベルマップ」(国立感染症研究所)を参照してほしい。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-map.html

 紀元前412年、ヒポクラテスはインフルエンザと思われる疫病の大発生を克明に記録している。「人生は短く、術の道は長い。機会は逸し易く、試みは失敗することが多く、判断は難しい」と。

 冒頭の万能ワクチンが発明された暁には、インフルエンザのパンデミック(世界的大流行)は回避できるだろうか?
(文=編集部)

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