インタビュー「『射精障害』での不妊が増えている」第3回:岡田弘医師(獨協医科大学埼玉医療センター・泌尿器科主任教授)

妊活はシチュエーションを変えることも大事 不妊治療は愛情の確認から

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不妊治療スタートは「あなたのことが大好きだ」から

 バイアグラなどの勃起補助薬を試すのもひとつの方法だ。その際に岡田教授からのアドバイスは、「妻が夫のペニスを褒めてあげる」ことだという。

 「男は単純だから自分のモノを褒められたらうれしいんです。『うわーすごい!』とか言ってあげたら、それだけで喜んじゃって、元気になる。<男根>とはよく言ったもので、まさにペニスは<男の根っこ>ですから。そんなこんなで、しまいには勃起補助薬が必要なくなるのもよくあることです」

 「これは半分冗談ですが、『出して』と言われると意外と出ないもので、『出しちゃダメ』と言ったほうが射精するかもしれませんね(笑)」

 最近は射精障害や勃起障害に対する情報も広まり、早めに泌尿器科を訪れる夫婦が増えたという。岡田教授は「セックスがうまくいかなかったら、ぜひ早めに受診をしてほしい」と話す。

 「生まれた子は自分がどういう方法でできたかなんて分からないわけだから、どうやって作ってもいいんです。子が生まれたらあとは、その子を立派に育て上げ、社会に送り出せばいい。そのためには、病院の受診も早めに視野に入れて、ぜひ夫婦でよく話し合ってほしい」

 「その際に大事なのは、まずいちばんはじめに『あなたのことが大好きだ』ということを、しっかりとお互いに伝えることですよ」

 悩める夫婦はぜひいろいろな方法を試して、目の前の壁を乗り越えてほしい。
(取材・文=里中高志)

岡田弘(おかだ・ひろし)
獨協医科大学埼玉医療センター泌尿器科主任教授。医学博士。1980年、神戸大学医学部医学科卒業。1985年、神戸大学大学院医学研究科博士課程修了。1985年から87年にかけてDepartment of Urology, Department of Microbiology and Immunology, New York Medical Collegeに留学。三木市三木市民病院泌尿器科主任医長、神戸大学医学部助教授、帝京大学医学部泌尿器科助教授を経て現職。著書に『男を維持する「精子力」』(ブックマン社)がある。

妊活はシチュエーションを変えることも大事 不妊治療は愛情の確認から
インタビュー「『射精障害』での不妊が増えている」第3回:岡田弘医師(獨協医科大学埼玉医療センター・泌尿器科主任教授)

「非婚化」「晩婚化」と並んで、結婚した夫婦の間でも子どもができなくなっていることが、人口減少の一因であることは論をまたない。獨協医科大学埼玉医療センターの泌尿器科主任教授・岡田弘氏の診察室には、男性が原因で不妊となっている夫婦が数多く訪れる。なかでも近年、急速に増えているのが、挿入はできるけれど、女性の中で射精できない「膣内射精障害」だという。

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