近藤誠氏「ワクチン副作用の恐怖」は真に妥当性のある意見なのか?~批評(1)

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チャイルドシートの必要性からみたワクチンの必要性

 後述しますが、近藤氏が指摘するように、多くのワクチンはその導入前から患者さんが減少しています。あれやこれや、医療関係者たちや行政の担当者が必死になって対策を考えたからです。しかし、そうした対策のどれも決定的なものではなく、ワクチンが使用されるようになって初めて決定的な効果が見られるようになりました。

 典型的なのは麻疹です。麻疹ウイルスは空気感染といって非常に感染力が強く、その防御は容易ではありません。麻疹ワクチンの徹底的な接種によって、ようやく麻疹は制圧可能になり、排除すら想定できる病気になったのです。

警察庁によると、日本の交通事故死者数は平成以降どんどん少なくなっており、一時は年間1万人以上いた死亡者が4千人台にまで減っています。全日本交通安全協会ホームページより。(http://www.jtsa.or.jp/topics/T-254.html)
 
 さて、2012年から16年にかけて交通事故で亡くなった6歳未満の子供は56人、その7割近くは法で義務付けられたチャイルドシートを使っていなかったそうです(朝日新聞207年9月14日、http://www.asahi.com/articles/ASK9F45XLK9FUTIL01R.html)。警察庁はこれを受けてチャイルドシート使用徹底を呼びかけています。

「すでに交通事故死はチャイルドシートの法制化(2000年)以前から減っているんだ。だから、チャイルドシートの必要性はない」これが近藤氏の主張のもつ論理構造です。もちろん、間違った論理であることは言うまでもありません。
(続く)

『近藤誠氏「ワクチン副作用の恐怖」は真に妥当性のある意見なのか?~批評(2)』

『近藤誠氏「ワクチン副作用の恐怖」は真に妥当性のある意見なのか?~批評(3)』

岩田健太郎(いわた・けんたろう)
神戸大学都市安全研究センター感染症リスクコミュニケーション分野および医学研究科微生物感染症学講座感染治療学分野教授
同大学医学部附属病院感染症内科および国際診療部

医療ガバナンス学会発行「MRIC」2017年12月13日より転載

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