インタビュー「重大な他害行為を行った精神障害者の治療」第2回 国立精神・神経医療研究センター病院・第2精神診療部長:平林直次医師

「責任能力なし」の精神障害者が再び他害行為~治療によって退院3年後で1.8%に

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医療観察法病棟は「刑罰」ではなく「医療」の場(depositphotos.com)

 今年(2017年)2月21日、神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」における殺傷事件の植松聖(うえまつ・さとし)容疑者の精神鑑定結果が、「完全な責任能力を問える」ものであることが報道された。

 たびたび取り沙汰される殺傷事件での責任能力――。たとえ重大な事件を犯しても「責任能力を問えない」と判断された精神障害者は、その後どのような処遇を受けているのだろうか?

 他害行為を行なった精神障害者の治療を行うための医療観察法病棟が設けられている、国立精神・神経医療研究センター第2精神診療部長の平林直次医師に、あまり知られてない治療の実情について訊いた。

患者の8割は統合失調症〜まずは自分の病気について学ぶ

――医療観察法病棟では、どのような治療や教育が行われるのでしょうか?

 医療観察法病棟に入院する精神障害者の8割は統合失調症です。どのような病気でも、まずは自分の病気について理解するのが治療のスタートになると思います。この病棟でも、薬物療法に加え、まずは自分が罹っている病気を学び、事件を起こしたときの病状について理解してもらいます。

 そして、どのようなストレスがかかると、そのような病状が起こりやすいかを振り返ってもらいます。さらに、今後、同様のストレスがかかったときに、再発を予防するために必要な治療や、自己対処方法を学んでもらいます。

 これらのプログラムは半日程度かけて行われ、そのほかの時間はゆっくりと過ごすことになっています。

――病棟のなかはどのような環境なのでしょうか?

 個室になっており、テレビも自由に見ることができます。読書も医学書から娯楽本、漫画まで可能です。病棟内にはゲームも置いてあり、本人が持ち込む場合もあります。

――患者とはいえ、事件を起こした人が漫画やゲームに興じるのはいささか解せませんが……。

難治性むちうち症からなぜ多くの不定愁訴がおきてしまうのか?
難治性のむちうち症を改善 後編 東京脳神経センター 整形外科・脊椎外科部長 川口浩医師

前編『画像診断できない難治性のむちうち症を独自の治療法で改善』

原因不明で治療法がなく多くの患者さんが回復をあきらめていた難治性のむちうち症。東京脳神経センターで進む独自の治療で、めまい、動機、吐き気などの全身症状やうつ症状などの不定愁訴が大幅に改善しているという。その具体的な成果についてお話を伺った。

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近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

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