>  >  > 松方弘樹を苦しめた「希少がん」との仁義なき戦い!

松方弘樹を苦しめた「希少がん(脳リンパ腫)」との「仁義なき戦い」! 希少がんは100種類以上も

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俳優の松方弘樹さんが、希少がんの脳リンパ腫で逝去(写真は公式HPより)

 1月21日、俳優の松方弘樹さんが、脳リンパ腫(中枢神経系リンパ腫)のため東京都内で急逝した。享年74。松方さんは昨年2月13日に体の痺れなどの体調不良を訴え、都内の病院に入院。内視鏡による生体検査を受けたところ、脳リンパ腫と判明された(産経新聞 1月24日)。

 脳リンパ腫は、Bリンパ球が脳の深部に増殖する悪性リンパ腫だ。悪性腫瘍が脳内にあり、手術で病巣を摘出するのは困難なため、松方さんは放射線治療と抗がん剤治療を続けていた。しかし、昨年秋頃、抗がん剤の投与中に脳梗塞を突発したことから、一時的に抗がん剤治療が中断され、病状の回復には至らなかった(同前)。

発症率10万人当たり6例未満の悪性腫瘍、希少がん!

 松方さんを死に追いやった脳リンパ腫はどのような希少がんだろう?

 最先端の希少がんの診療・研究を実践している国立がん研究センター希少がんセンター(川井章センター長)によれば、希少がんとは「人口10万人当たりの年間発生率(罹患率)が6例未満」の文字通り稀ながんだ(同センターのHPより)。

 希少がんには、骨肉腫、軟部肉腫、脳腫瘍、メラノーマ、眼腫瘍、悪性中皮腫、小児がんなど100種類以上がある。個々の希少がんは、がん全体の1%にも満たない。しかし、すべての希少がんを合計すると、がん全体の15~22%にも及ぶので、「希少がん」といえど、その発症は決して稀でないことがわかる。

 5大がん(肺がん・大腸がん・胃がん・乳がん・子宮がん)は、がん診療連携拠点病院の整備や緩和ケアの強化によって、治療成績が日々、改善されている。一方、希少がんは、診療・研究の体制が十分でない、経済的な支援が乏しい、治療実態の把握が難しい、生存率が低いなど多くの難題を抱えているのが現状だ。

 このような希少がんのうち、脳に発症するのが脳腫瘍。国内での脳腫瘍の発生頻度は年間約2万人。脳腫瘍はおよそ150種類に分類されるが、脳の細胞や神経、脳を包む膜から発生する原発性脳腫瘍と、肺がんや乳がんなどが脳に転移する転移性脳腫瘍に大分される。原発性脳腫瘍は、良性腫瘍と悪性腫瘍がある。

 脳腫瘍は、悪性度(グレードI〜IV)によって分類される。髄膜腫(ずいまくしゅ)、下垂体腺腫(かすいたいせんしゅ)、神経鞘腫(しんけいしょうしゅ)などの良性腫瘍の悪性度はグレー ドIになる。良性腫瘍は手術ですべてを摘出すれば、再発は稀だが、残存組織からの再発もある。

 一方、松方さんが罹った脳リンパ腫をはじめ、グリオーマと呼ばれる神経膠腫(しんけいこうしゅ)、子どもに好発する胚細胞腫瘍や髄芽腫(ずいがしゅ)、膠芽腫(こうがしゅ)などの悪性腫瘍の悪性度はグレードⅡ〜Ⅳだ。悪性腫瘍は、手足の動きや言語の機能を温存しながら手術で摘出し、放射線治療や抗がん剤治療を行う。

 ちなみに、悪性度グレードⅣの脳リンパ腫の発症頻度は3.5%、推定患者数は707人、患者の平均年齢は64.4歳、5年生存率は42.3%だ(国立がん研究センター希少がんセンター/脳腫瘍全国統計2001〜2004のデータ)。

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