昨年10月にスタートした「健康サポート薬局」 身近な調剤薬局は地域の健康ステーションになりえるか?

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 近所の調剤薬局が「健康サポート薬局」になると言い出しはじめた! 都道府県知事等に届出(H28年10月1日以降)を行うことで「健康サポート薬局」である旨の表示ができる制度がはじまったという。いったい「健康サポート薬局」とはなんなのか?

 厚生労働省が発表した「患者のための薬局ビジョン」で、調剤薬局が生活者にとって「かかりつけ薬剤師、薬局」であり、健康相談の目的で気軽に入れる「健康サポート機能」を備えた「健康サポート薬局」になるという方向性を示したのだ。

 大手保険調剤薬局チェーン「日本調剤」が昨年12月、首都圏の3薬局(麻布十番薬局、銀座泰明薬局、藤沢薬局)で「健康サポート薬局」の申請を行なうと同時に測定機器を用いた相談業務を展開する薬局内施設「健康チェックステーション」を開設したというのでそのひとつを訪問してみた。

薬局が地域のどんな「健康窓口」になる?

 薬局内の専用スペース内に血液分析機器を常設した検体測定室、血圧計等の各種測定機器等を設置。疾患をはじめ、健康に不安を抱える生活者が気軽に薬剤師らに相談できる相談専用ブースを設置することで生活者の健康保持・増進のサポートをするという。

 窓口では今後、認知症や禁煙補助の相談にも対応できるような体制が整えられるといい、設置をきっかけに薬局の持つ役割にも大きな変化が生まれそうだ。

日本調剤は平成30年度までに、「健康サポート機能」を持つ薬局店舗を約100店舗まで拡大させる予定だ。OTC(一般用医薬品)や健康食品等も、今後、常時500品目以上の品揃えを実現し、 話題のブレインフーズ、サプリメントの充実にも力を入れる。

『認知症サポート勉強会』『栄養サポート』や『禁煙サポート』セミナー

 日本調剤の広報担当の弓場鉄雪氏は「健康チェックステーション」について「世間の認知はまだまだ。こちらとしてもただ設置しただけでは意味がない。来るきっかけを積極的に提示していかなければいけない」と地域の生活者の利用促進に前向きだ。地域とのコミュニケーションツールとして『認知症サポート勉強会』や、『栄養サポート』『禁煙サポート』等のセミナー活動を行い、活性化させていくことで、薬局を今後、身近な存在と考えてもらえるよう努力をしていく。

 薬剤本部の櫻井琢也氏は「薬局は街の中、みなさんの生活の場の一番身近なところに必ずあるもの。そこが医療ヘルスケアのサポートの拠点になるのは必然だと思っています。薬剤師にだから聞けることというのもある。今までは薬局は処方箋をもらって終わりという場所だったものが、今後、いろんなものが付加されていきますが、薬剤師もよりスキルアップして、世間のニーズに応えていけるようにしていかなければならない」と気を引き締める。

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