殺人事件の施設で夜勤<時給905円>?~介護は「仕事内容のわりに賃金が低い」42.3%

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<人手不足>に7割強が「採用が困難」と諦め?

 折しも8月5日、介護労働安定センターが「介護労働実態調査」(2015年度)の結果を公表し、現場の率直な意見や雑感が浮き彫りにされた。要約すれば、次のようになる。

●人手の実状を問われた介護従事者らの回答は「適当である」が36.2%、「不足している」が61.3%。不足感を覚える層が前年度調査比で2.0ポイント増加している。

●不足理由に関しては「採用が困難」との諦観が全体の7割強を占め、その3大原因で最も多かったのが「賃金が低い」の57.4%、次いで「仕事がきつい」の48.3%、そして「社会的評価が低い」の40.8%という結果だった(複数回答)。

●労働条件への不満でも「人手が足りない」の50.9%が首位、「仕事内容のわりに賃金が低い」が42.3%。続いて「有給休暇が取りにくい」34.6%、「(腰痛や体力不安などの)身体的負担が大きい」30.4%、「業務に対する社会的評価が低い」29.4%と、採用困難の理由にまんま重なる問題点が浮き彫りになった(複数回答)。

 肝心の所定内賃金(2015年度)を見ると、月給制の介護労働者(=事業管理者を除く)の場合は前年度よりも「2676円増加」し、21万7753円。訪問介護員に限定すれば19万1751円であるものの、やはり前年度比で「4623円増加」。介護保険事業所で直接介護を行なう介護職員のほうは19万8675円で「2544円増加」となっている。

 厚生労働省は先日、今年度の最低賃金目安額を全国平均で24円引き上げ、時給平均822円にすると決めた。これは過去最大の値上げ幅となり、比率で「3%」増は安倍政権が掲げる「1億総活躍プラン」の目標値を反映したかたちだ。

 最低賃金が目安どおりに上がれば、東京都に次ぐ「時給930円」となる神奈川県(目安=+25円)。再建時の「やまゆり園」は人材面の壁も乗り越えられるのだろうか……。
(文=編集部)

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