長生きの秘訣は「全粒穀物」をよく食べること!?~心臓や血管の病気にかかるリスクが減少

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白いご飯やパンは少しずつ血管を痛めつける?

 一般に食べられている白米や精白小麦粉は、いずれも精製された穀物。穀物を精製すると糠や胚芽が除去されてしまうため、食物繊維、鉄分のほか、多くのビタミンB群も失われてしまい、栄養価的は下がってしまう。

 さらに精製された穀物が厄介なのは、食後の血糖値を大きく上げることだ。

 ブドウ糖を摂取した後の血糖上昇率を100としたときの、食品ごとの血糖上昇率を表す指標を「グリセミック指数」(GI)という。GI値が高い食品ほど食後の血糖値を上げやすく、低いほど上げにくくなる。

 たとえば玄米のGI値が55なのに対し、白米は81。全粒粉パンが50なのに対して食パンは91と、精製されたものはGI値が高い。

 GI値が高い食品を摂取すると、食前と食後で血糖値が大きく変動し、血糖を下げるホルモンのインスリンが過剰に分泌される。

 血糖値の大きすぎる変動は血管にダメージを与え、脳卒中や心疾患のリスク要因となる。さらにインスリンの過剰分泌は、肥満や2型糖尿病の原因となるほか、がんやうつ病などさまざまな病気になるリスクを上げてしまう。

 精製されていない穀物を食べるのは、ダイエットになるだけでなく、全身の若々しさを維持するために有効だということだ。

 Qi Sun氏は今回の研究を踏まえて「医療関係者は一丸となり、全粒穀物の摂取を推奨すべき」と述べている。健康で長生きをしたければその言葉に耳を傾け、できるところから食生活に全粒穀物を取り入れてみてはどうだろうか。
(文=編集部)

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