再生不良性貧血と症状が似た白血病との違いは?
再生不良性貧血と症状が似た病気に白血病がある。ウェブサイト「貧血の症状とチェック」を参考に両者の共通点と違いについて記してみたい。
白血病は、がん化した白血球細胞が増殖し、骨髄に侵入することで造血幹細胞の働きを抑制したり変えたりする病気だ。脳や肝臓、脾臓といった臓器に侵入することもある。白血病は、急性、慢性、リンパ球性、骨髄性と大きくは四つに分かれている。
再生不良性貧血と白血病は、どちらも発熱や倦怠感という風邪のような症状、息切れ・動悸・目まいという貧血症状、皮下出血・歯肉出血・鼻出血という出血の傾向という点で共通している。
そのため、症状だけでは病気の診断は難しい。血液検査、さらには骨髄生検といった精密検査によって病気が特定される。そして、造血幹細胞と血球の成熟度が低下していれば再生不良性貧血、異常な白血球細胞が極度に増殖していれば白血病と診断される。
グラビアアイドルに告げられた病名は……
ところで、どちらも血液の病気であり、症状も似ていることから、本人に白血病の告知がためらわれる場合、再生不良性貧血であると「偽りの病名」が告げられることもあるようだ。
当時、人気グラビアアイドルだった吉井怜のケースがそうだ。2000年、急性骨髄性白血病にかかった吉井は、当初、「骨髄不全症からくる再生不良性貧血で3カ月の入院が必要」と告げられ闘病生活を送っていた。実際に白血病であることが告げられたのは入院から1か月後。その後、母親から骨髄の提供を受け白血病は寛解し、芸能界に復帰。現在も順調に芸能活動を続けている。
吉井のケースでもわかるように、白血病も抗がん剤などにより寛解が可能になってきており、かつてのような不治の病ではなくなってきている。では、『とと姉ちゃん』で大地真央が演じる青柳滝子の再生不良性貧血はどうなるか? 時代設定が戦中なので、「重症患者の1年生存率が、わずが3割」となってしまうのか……。
(文=編集部)