大阪に「ネコビル」がオープン! ネコを飼うと心臓病のリスクが40%も軽減

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気に入ったネコの里親にもなれる

 延べ床面積約200平方メートル。「入居」しているのは、飼い主に捨てられた後に保護された飼いネコや野良ネコばかり。入場料などで得た収益で飼育費や運営費を賄いながら、保護ネコ活動を推進し、楽しみながら「ネコ助け」ができるように運営している。

 1階の受付でパスポートをもらったら、ネコを見ながら、ネコ柄ラベルのワイン、人気の日替わりパスタ、りんごネコ紅茶(アップルティー)も楽しめるネコカフェバー「SOMETHIN’ NEW YORK」へ。2階はネコグッズ満載の蚤の市「ネコ市ネコ座」だ。

 3階は生後8カ月以上の22匹のネコと触れ合いながら、審査基準(医療費の負担など)をクリアすれば気に入ったネコの里親になって引き取れる保護ネコカフェ「ネコリパブリック」。

 4階はベッドが9台あり、ゴロゴロ寝転がりながらネコ関連の本(200冊)を読んだり、ネコと昼寝もできるプライベートスペース「CAT & BED & BOOK」。5階はネコがうろつく「ネコワーキングスペース」だ。どのフロアもネコ好きの人たちでごった返している。

 利用料金はすべて時間制。3階の保護ネコカフェ「ネコリパブリック」は、平日30分1100円、60分1500円から。延長は30分毎に500円。4階の「CAT & BED & BOOK」は、平日30分1100円、60分1600円、120分2500円から。3階・4階ともすべて税抜き、1ドリンク付きだ。

2022年2月22日までに、日本のネコの殺処分ゼロが大目標

 保護ネコと新たな飼い主をつなぐ拠点「ネコビル」は、保護ネコを家族に迎える愛情文化をより多くの人に伝えていくという。目標は、2022年2月22日までに日本のネコの殺処分ゼロだ。

 なぜネコの殺処分が減らないのか? 無責任にネコを捨てる飼い主が多いこと、不妊手術をしていない野良ネコにエサを与える人が多いことなどが主な要因だ。

 一般社団法人ペットフード協会の発表(平成26年)によれば、全国で飼われているネコは約996万匹。環境省によると、平成26年度の保健所などのネコの引き取りは9万7922匹、うち殺処分は7万9745匹に上る。

 自治体の予算、収容力、保護期限などを理由にやむなく殺処分されているが、ほとんどの自治体は二酸化炭素を使用しているため、安楽死ではなく、もがき苦しみながら死んでいく。

 殺処分の削減のため自分たちにできることを実行したいと語る仲眞代表は、原因と現状を知り、保護ネコカフェ「ネコリパブリック」のように、新しい飼い主が保護ネコを温かく迎える文化がもっと育てば、殺処分はもっと減らせると「ネコビル」に希望を託している。

 冒頭で紹介した「サイエンスZERO」によると、アメリカのミネソタ大学脳卒中研究所が猫の飼育と心血管疾患との関係を調査したところ、心筋梗塞リスクが40%も軽減されるという結論が導き出されたという。

 心疾患は長期間にわたるストレスの影響が大きな原因の一つと考えられているが、ネコを飼うことによる癒し効果が、ストレス軽減に良い影響を与えているらしい。ストレス過多で健康が気になるあなたは、ネコと一緒の生活をお試しあれ。
(文=編集部)

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