ニートの「おそ松さん」を笑えない「8050問題」〜年収200万円&未婚者の約8割が「親と同居」

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政策が「お粗末さん」だから……

 「8050問題」あるいは「7040問題」とも称される現状下/近未来下の源流は、1980年代に蔓延した不登校やひきこもりの増殖現象にあるという。当時の子ども世代が社会的な楽観性も手伝って放置され、支援を受けられないまま今日の大人となった結果の80/50というわけだ。

 一昨年、NPO法人ビッグイシュー基金が公表した調査結果によれば、首都圏・関西圏に住む「年収200万円未満」の未婚者(20~39歳)1767人中、その77.4%が「親と同居」の現況を回答している。多くは経済的事情によるものと想像するに難くない。

 また、2010年の内閣府調査では、15~39歳までの「ひきこもり」は全国で70万人前後と推計されている。今後も放置下され続ければ、「ひきこもり→生活困窮→生活保護」という負の連鎖図が容易に思い描ける。

 そんな未婚中年の未来をいちばん憂慮しているのは、当然、年老いた親だろう。80歳前後はなんらかの介護が必要になり、いやでも「死(死後)」を日々意識せざるをえない時期だ。

 ましてや自身の年金頼りで生活する世帯の場合、未婚中年の子の行く末を想うと夜もおちおち眠れない……。これが「8050問題」の典型絵図である。

 ハローワークの職員を呆れさせた6つ子は、反省会の居酒屋でも、どこかほんわかしている。その呑気なクズぶりが「カワイイ」と女子受けした要因のひとつともいわれるが、トド松は総括よろしくこう言い放つ。

 「べつに就職なんかしなくて良くない? 面倒くさいよぉ」

 折しも来る5月24日は6つ子の誕生日である。これをいらぬ情報といわず、この日を「8050を考える日」としてみるのも一考ではなかろうか、関係各方面の方々よ。

 それこそ「おそ松さん効果」に便乗してでも解決すべき問題は山積されているのだから。
(文=編集部)

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