理想のポイントは「2.5㎝」(shutterstock.com)
映画やTVドラマの濡れ場シーンでは、ほとんどの場合、つつがなくことが進んで男女ともに絶頂を迎える。
が、現実は双方が同じように“達する“のは容易ではない。特に女性の場合、体の構造の違いで「オーガズム」に達しにくい人がいるという、新たな知見で示された。
もちろん、官能度には個人差はあろう。だが、最大の問題は、単純な生体構造上の解剖学的な違いにあるようだ。
それを裏付ける検証を、米インディアナ大学医学大学院のLeslie Hoffman氏が実施。注目の報告は、『Clinical Anatomy』(4月4日付・オンライン版)に掲載されて話題を呼んでいる。
その驚きの報告によると、女性が性交時にオーガズムを得られるかどうかは、胎児期に育まれる身体の発達具合に左右されるというのだ。
陰核“高め”は摩擦を求める
胎児の陰核(clitoris: クリトリス)は、母親の胎内にいるときに、徐々に膣口から離れて上のほうへと移動していく。
今回の知見を論評した米国産婦人科学会(ACOG)のMaureen Whelihan氏は、こうコメントしている。
「胎児期にクリトリスの位置が“高くなりすぎた”女性の場合は、通常の性交行為でオーガズムに達するのが難しいでしょう」
もちろん、女性が絶頂に至るには、男性のペニスのサイズや技量、性欲求の濃淡や場の雰囲気が影響する。
それに加えて「この身体構造における(膣口と尿道口の)距離が強い予測因子となるようだ」と、米インディアナ大学キンゼイ研究所のElisabeth Lloyd氏も認めている(=同氏は今回の研究に関与していない)。
Lloyd氏によれば、「母親の胎内で多量の男性ホルモンに曝露するほど、陰核の移動距離は大きくなる」という事実も判明している。
そして、Hoffman氏はより具体的に、“陰核と尿道口の距離が「2.5㎝」”であることが重要であると報告。
この距離を基準にすると、ペニスの挿入だけでは、「3㎝以上」の女性はオーガズムを得るのが「難しい可能性が高い」と結論している。