嵐のツアーに顔認証を導入!
人気アイドルグループ嵐が所属するジャニーズ事務所は、4月23日にサンドーム福井を皮切りに始まる嵐のアリーナツアー2016『Japonism Show in ARENA』の入場時に顔認証システムによる本人確認を行なうと発表した。
嵐のデビューは1999年。今やSMAPに並ぶ国民的アイドルグループに成長した。ライブチケットの入手はかなり困難だ。嵐のファンクラブによれば、基本的には会員だけがチケットを申し込め、抽選で購入できる人が決まる。
入手できなかった場合はネット売買サイトに頼るほかないが、1枚9500円のチケットが数10万円に高騰して売買されるのも稀ではない。ジャニーズ事務所は、ネットオークションなどの営利目的で転売されたチケットによる入場を一切認めていない。
だが、数万人もの来場者が一気に押し寄せる会場で本人確認は困難を極める。ジャニーズ事務所は、正規販売で購入したチケットでスムーズに入場できるように、申込時にメールで顔写真を送信させ、入場時に顔認証を行うことを決定した。顔写真などの個人情報は厳重に管理すると規約に定めている。
世界でもトップレベルの顔認証技術を持つ日本企業
顔認証システムとは何か?どのように本人確認するのか?
2014年、音楽ライブにNECの顔認証システムを初めて導入したのは、人気アイドルグループももいろクローバーZだ。仕組みは簡単。チケットの申込み時にサイトに顔写真を予め登録し、公演当日に会場の入口に設置したタブレットの前に立つだけで、写真と顔を照合できる。
従来は、免許証や住民票などをスタッフが目視で確認していたが、時間もコストもかかり、他人の確認書類の悪用もあった。NECの顔認証システムは、警察の科学捜査や税関の入管審査にも活用されている最先端の生体認証システムだ。本人確認は正確にできるのだろうか?
NECによれば、顔認証システムは、パターン認識技術と高度なアルゴリズムによる機械学習技術を融合した3D技術を搭載している。
したがって、写真と顔を照合するだけで、瞳と瞳の距離、鼻や口端の角度、頬骨の位置などの特徴が一致するかどうかを自動的・高精度・スピーディに判定できる。誤判定は1000人に3人以下。ヒゲを付けたり、メガネをかけたり、ヘアスタイルを変えても見破られる。