医療保険の「先進医療特約」は本当におトク? 高額な医療費を保障できるそのカラクリは……

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
79193-2.jpg

先進医療が増えるほど金持ちしか医療の進歩を享受できなくなってしまう!?(shutterstock.com)

 医学の発達により、がんを始めとする難病の新たな治療技術が日進月歩で進む現代。病気と闘う患者の選択肢が増えるのは良いことなのだが、裏を返せば「お金をいくらかけてどこまで治療するのか?」という問題に直面することになる。

 最新の「先進医療」の多くは、健康保険がきかない。費用の高い先進医療が増えるほど、お金のある人しか医療の進歩を享受できなくなってしまうだろう。

 そこでここ数年、さかんにCMやパンフレットで宣伝されているのが、医療保険の「先進医療特約」だ。月額わずか100円ほどの掛け金で、数百万円単位の高額な先進医療費から、医療機関までの交通費やホテルの宿泊費まで払ってくれる会社もある。

 保障上限額は商品によって500万〜2000万円、さらには無制限まであり、コストパフォーマンスの高い「お得な特約」として注目されているようだ。

 しかし、この特約の知名度に比べると、これらが支払い対象とする「先進医療」がどんな医療なのかはあまりにも知られていない。

 また、わずか月々100円で生命保険会社が、なぜ高額な医療費を保障できるのか、そのカラクリも気になるところだ。いざという事態に、この特約は本当に役に立つのだろうか?

「先進医療は技術料が高い」というイメージはどこに?

 「先進医療」と聞くと、健康保険が利かない「自由診療」のすべてだと思いがちだが、そうではない。厚生労働大臣が定める高度な医療技術を用いた治療や手術のことで、2016年1月1日現在で対象となるものは114種類だ。

 また、先進医療を実施する医療機関はどこにでもあるわけではなく、一定の技術環境が整った特定の病院でしか受けることができない。

 それらは安全性と治療効果は確認されているが、将来的に保険診療へ移行できるかどうかを検討しているため、随時リニューアルされる。患者のニーズや医療技術の進展次第で、健康保険の治療に加わったり、逆に先進医療から外れたりする治療もある。

 もちろん現段階では保険外なので、先進医療にかかる費用は患者が全額自己負担することになり、治療内容によっては高額になってしまうケースがある。

 たとえば、がんに関する先進医療として、病巣をピンポイントで狙い撃ちする「重粒子線」と「陽子線」が有名だ。前者は光の速度の70%まで加速した炭素原子をがんに照射して破壊し、後者は同じく高速の陽子を照射するもの。

 いずれも週に5回の照射を2カ月ほど続ける。料金は病院によって多少異なるが、2014年のデータでは重粒子線の平均が309万円、陽子線の平均が264万円となり、かなりお高い。

 とはいえ、それ以外の先進医療では、治療内容によって数千〜数万円ですむものも多い。実際「先進医療は技術料が高い」というイメージを作っているのは、この2種類のがん治療にほかならない。

難治性むちうち症からなぜ多くの不定愁訴がおきてしまうのか?
難治性のむちうち症を改善 後編 東京脳神経センター 整形外科・脊椎外科部長 川口浩医師

前編『画像診断できない難治性のむちうち症を独自の治療法で改善』

原因不明で治療法がなく多くの患者さんが回復をあきらめていた難治性のむちうち症。東京脳神経センターで進む独自の治療で、めまい、動機、吐き気などの全身症状やうつ症状などの不定愁訴が大幅に改善しているという。その具体的な成果についてお話を伺った。

nobiletin_amino_plus_bannar_300.jpg
Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

医療法人社団 顕歯会 デンタルみつはし 理事長…

三橋純

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

西郷和真

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリ…

横山隆