医療ドラマ『フラジャイル』第5話のモデルとなった実話~患者の本音を訊くということ

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原作に取材協力した病理医から見ると……

 ドラマでもカギとなったように、ソマトシスタチン受容体には複数の亜型があり、オクトレオチドが有効なのは「2A型」のみだ。そのため、治療にオクトレオチドが有効かどうかは、腫瘍細胞がもつソマトスタチン受容体のタイプを特定することが必要となる。

 劇中、臨床検査技師の森井くん(野村周平)が必死で作業していたのは、ソマトスタチン受容体亜型に対する抗体を使った免疫染色。腫瘍細胞が、どのような受容体亜型を有しているかを確認するためだ。

 この抗体は非常に特殊で、そう簡単には入手できないから、普通の病院では検査不可能なのだが――。

 そう説明するのは、藤田保健衛生大学医学部の堤寛教授(病理学)。ドラマの原作となった漫画の取材に応じた協力者の一人である。

 実験的には、より多くのソマトスタチン受容体に反応する「SOM230」と名付けられた別の薬も報告されている。SOM230は、2A、2B、3、5型のソマトスタチン受容体に結合するという。

 「残念ながら、この薬は2005~2007年当時、まだ市販されていなかった。2014年になって、SOM230は“パシレオチド”の商品名でノバルティス社から発売され、オクトレオチドが効かない、あるいは効かなくなった機能性腫瘍の治療薬として使われるようになった」

 「つまり、この薬がこの患者の治療に有効だった可能性は否定できない。というわけで、ドラマでこの新薬も紹介されれば、視聴者・市民に対するより正確な情報提供になったでしょう」

 そして、今回のエピソードが描かれたきっかけを語った。

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