カイコと人間で共通だった免疫システム!カイコが乳酸菌、抗生物質の開発に活躍

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 さらに関水教授は、カイコを使って、黄色ブドウ球菌に有効な抗生物質カイコシン(ライソシン)も見つけている。黄色ブドウ球菌は、食中毒の原因となるだけでなく、おでき、にきび、水虫など化膿性疾患の起因菌でもある。

 全国から収集した土壌から1万5000株の細菌を採取し、それらの培養抽出液を、黄色ブドウ球菌に感染させたカイコに投与して治療効果を調べた。効果があったのが沖縄の土壌から採取された細菌で、カイコシンと名づけられた。

 ここでも、なぜカイコを使ったかという疑問がわく。現在、黄色ブドウ球菌感染症の治療に使われている抗生物質バンコマイシンは、ヒトでもマウスでも経口投与では効かず、静脈内注射や点滴で投与しなければならない。これがカイコも同じなのだ。さらに、体重当たりの治療有効量が、カイコ、マウス、ヒトで一致している。そのため、カイコは感染と治療薬の評価モデルとして使えることに気づいたのだという。

 これまで評価生物、つまり「ものさし」には、マウスなどの哺乳類がもっぱら使われ、昆虫に目を向けた研究者はいなかった。関水教授は、ショウジョウバエ、線虫、金魚、ミミズ、ナメクジ、カエル、グッピー、サソリなどを試した末、幸運にもカイコを見つけることができたという。安価で大きさも手ごろで扱いやすいカイコは、「ものさし」として適任なのだそうだ。

 それにしても、昆虫カイコと人間の間に、生物として共通点が多いというのは、驚きである。
(文=編集部)

難治性むちうち症からなぜ多くの不定愁訴がおきてしまうのか?
難治性のむちうち症を改善 後編 東京脳神経センター 整形外科・脊椎外科部長 川口浩医師

前編『画像診断できない難治性のむちうち症を独自の治療法で改善』

原因不明で治療法がなく多くの患者さんが回復をあきらめていた難治性のむちうち症。東京脳神経センターで進む独自の治療で、めまい、動機、吐き気などの全身症状やうつ症状などの不定愁訴が大幅に改善しているという。その具体的な成果についてお話を伺った。

Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

医療法人社団 顕歯会 デンタルみつはし 理事長…

三橋純

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

西郷和真

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリ…

横山隆