シリーズ「最新の科学捜査で真犯人を追え!」第3回

ポリグラフは真犯人の嘘を暴けるか? 信頼性への評価が分かれ、証拠能力は弱い!?

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嘘は本当に暴けるか?(shutterstock.com)

 「嘘も方便」とうそぶけば、「嘘から出たまこと」に救われる。「嘘八百」を宣(のたま)えば、「嘘つきは泥棒の始まり」と罵られる。人間はなぜ嘘をつくのか? こうも易々と嘘に惑わされ、夜も日も翻弄されるのか?

 古代オリエントの諺に「嘘をついたら二度嘘をつけ、三度嘘をつけ。しかし、いつも同じ嘘でなければならない」とある。ショウペンハウエルは「誰かが嘘をついていると疑うなら、信じたふりをせよ。そうすれば彼は大胆になり、もっとひどい嘘をついて正体を暴露する」と嘘の本質を突く。

呼吸波、皮膚反応、脳波から容疑者の嘘を見破る

 嘘の対極が真実なら、科学捜査の真実とは、情報の信頼性だ。言い換えれば、犯罪捜査で得られた証拠や鑑定結果の証拠能力(事実認定する根拠になる能力)の確実性だけが、情報の信頼性を支えている。

 ところが、情報の信頼性を根底から揺るがす決定的な悪要因がある。虚偽の言葉、つまり真犯人や容疑者の嘘だ。ポリグラフ(嘘発見器)は、真犯人や容疑者の供述の嘘を暴くために発明された。ポリグラフは、ポリ(多数)とグラフ(記録)の合成語だ。

 ポリグラフ検査は、容疑者に一定の質問を投げかけ、質問に応答する被疑者の脈拍、呼吸、血圧、発汗などの電気的・物理的な生理変化を記録・分析し、供述の真偽を判定する検査手法だ。

 1921(大正10)年、米国バークレー警察のジョン・ラーソンは、血圧、脳波、呼吸を測定するポリグラフ検査を捜査に初導入。その後、レナート・キーラーが、皮膚電気系の反応も同時に測定するキーラー式ポリグラフを開発した。

 1956(昭和31)年、日本の警察庁は、キーラー式ポリグラフを捜査に初採用。2004(平成16)年までに、脳波、心電図、眼球運動、瞬き、心臓血管系の反応、皮膚電気系の反応など16項目を同時測定できる最新のデジタル式ポリグラフを全国の科学捜査研究所(科捜研)心理科に配備。年間5000 件以上のポリグラフ検査が進められている。
 

嘘つきはポリグラフか? 真犯人か? ポリグラフ検査の限界

睡眠障害治療の新たな幕開け!個人に必要な睡眠の「量」と「質」を決める遺伝子を探せ
インタビュー「睡眠障害治療の最前線」後編:筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構・佐藤誠教授

前編『『人間の「脳」は7時間程度の睡眠が必要! 本当のショートスリーパーは100人に1人程度!?』』

ひとくちに睡眠障害といっても、さまざまな症状がある。1990年代後半から脳内に眠気を誘う「睡眠物質」を探す研究にスポットライトが当たり、2018年からは睡眠の質と量を決める遺伝子の解析も進められている。今回は睡眠障害について、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の佐藤誠教授に話しを聞いた。

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医療法人社団 三喜会 理事長、鶴巻温泉病院院長。…

鈴木龍太

フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法…

郡司和夫

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリ…

横山隆