シリーズ「最新の科学捜査で真犯人を追え!」第3回

ポリグラフは真犯人の嘘を暴けるか? 信頼性への評価が分かれ、証拠能力は弱い!?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
kagakusousa006.jpg

嘘は本当に暴けるか?(shutterstock.com)

 「嘘も方便」とうそぶけば、「嘘から出たまこと」に救われる。「嘘八百」を宣(のたま)えば、「嘘つきは泥棒の始まり」と罵られる。人間はなぜ嘘をつくのか? こうも易々と嘘に惑わされ、夜も日も翻弄されるのか?

 古代オリエントの諺に「嘘をついたら二度嘘をつけ、三度嘘をつけ。しかし、いつも同じ嘘でなければならない」とある。ショウペンハウエルは「誰かが嘘をついていると疑うなら、信じたふりをせよ。そうすれば彼は大胆になり、もっとひどい嘘をついて正体を暴露する」と嘘の本質を突く。

呼吸波、皮膚反応、脳波から容疑者の嘘を見破る

 嘘の対極が真実なら、科学捜査の真実とは、情報の信頼性だ。言い換えれば、犯罪捜査で得られた証拠や鑑定結果の証拠能力(事実認定する根拠になる能力)の確実性だけが、情報の信頼性を支えている。

 ところが、情報の信頼性を根底から揺るがす決定的な悪要因がある。虚偽の言葉、つまり真犯人や容疑者の嘘だ。ポリグラフ(嘘発見器)は、真犯人や容疑者の供述の嘘を暴くために発明された。ポリグラフは、ポリ(多数)とグラフ(記録)の合成語だ。

 ポリグラフ検査は、容疑者に一定の質問を投げかけ、質問に応答する被疑者の脈拍、呼吸、血圧、発汗などの電気的・物理的な生理変化を記録・分析し、供述の真偽を判定する検査手法だ。

 1921(大正10)年、米国バークレー警察のジョン・ラーソンは、血圧、脳波、呼吸を測定するポリグラフ検査を捜査に初導入。その後、レナート・キーラーが、皮膚電気系の反応も同時に測定するキーラー式ポリグラフを開発した。

 1956(昭和31)年、日本の警察庁は、キーラー式ポリグラフを捜査に初採用。2004(平成16)年までに、脳波、心電図、眼球運動、瞬き、心臓血管系の反応、皮膚電気系の反応など16項目を同時測定できる最新のデジタル式ポリグラフを全国の科学捜査研究所(科捜研)心理科に配備。年間5000 件以上のポリグラフ検査が進められている。
 

嘘つきはポリグラフか? 真犯人か? ポリグラフ検査の限界

胃の不快感の多くは実は「機能性ディスペプシア」という病気
日本初の『胃弱外来』開設」後編:巣鴨駅前胃腸内科クリニック・神谷雄介院長

前編『大病院を転々した末にたどり着く「胃弱外来」 初診から約1カ月で8割の患者の症状が改善』

胃痛やもたれ、むかつきなどの症状があっても、検査の結果異常がないと診断され悩みを抱える患者さんが少なくない。こうした胃の悩みを抱える人たちのために開設したのが胃弱外来。患者さんの多くは新しく認知された『機能性ディスペプシア』や『胃食道逆流炎症』などの疾患だ。その具体的な治療法について話を伺った。

Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

くにたち駅前眼科クリニック院長。1986年、東京…

高橋現一郎

近畿大学理工学部生命科学科ゲノム情報神経学准教授…

西郷和真

フィットネスアドバイザー。JT東京男子バレーボー…

村上勇