毎日飲んで長生きしよう!(shutterstock.com)
朝イチのコーヒーを毎日の習慣にしている人は多いことだろう。最近では、街のカフェやコンビニエンスストアなどで、いつでも気軽に淹れたてを味わうことができ、コーヒー好きには恵まれた環境が整っている。
そんなコーヒー好きに朗報!? コーヒーを日常的に飲む人のほうが、飲まない人よりも長生きできるという研究結果が、11月16日「Circulation」オンライン版に掲載された。しかも、心疾患やパーキンソン病などの神経疾患により早期に死亡するリスクも低くなるという。コーヒー党ではない人にも気になる結果だ。
20万人以上を対象にした30年以上の調査を解析
この研究は、米ハーバード公衆衛生大学院(ボストン)栄養学・疫学教授のFrank Hu氏らが、米国の医師・看護師・医療従事者20万人以上を対象に約30年以上繰り返し行った調査に基づいて解析を行ったもの(この調査期間中に約3万2000人が死亡)。
その結果、最初の調査時に1日あたり1〜5杯のコーヒーを飲んでいた人は、高血圧などの健康障害を考慮しても、調査期間中に死亡する危険性が低かった。特に、心疾患、脳卒中、神経疾患、自殺による死亡率が低かった。
喫煙者を除外して検討すると、この関係はさらに強まった。1日あたり3〜5杯のコーヒーを飲む人は、飲まない人に比べて期間中に死亡するリスクが15%低く、コーヒー摂取量が最も多い人(5杯以上)でも12%低くなっていた。レギュラーコーヒーだけでなく、カフェイン抜きのコーヒーであっても、長寿に関連することもわかった。
「適度なコーヒー摂取と、さまざまな疾患の発症リスク低下を関連づける研究は多数ある。コーヒーと健康への便益が関連する理由は不明だが、他の研究では、その成分が炎症を軽減し、抗酸化物質として作用し、血糖の調節を改善することが示唆されている」とHu氏は話している。