くも膜下出血は脳卒中の一種。脳卒中には「脳出血」「脳梗塞」の2種があるが、いずれの場合もおよそ20~40%の患者にうつ病の症状が見られるという。
原因は障害による身体の機能不全への苛立ち、療養環境や介護者との関係性の機微、あるいは職場復帰への不安などさまざまな理由が考えられている。
だが、傍目には重篤な病への心理的反応だと捉われがちで“うつ病”のほうは見逃され気味だ。結果、リハビリ意欲も減退して病後の回復が遅れる。
くも膜下出血後は「死亡」「障害」「社会復帰」の3分1の確率
また、くも膜下出血は発症すると、①患者の3分の1が「死亡」、②3分の1が「障害」を残し、③残り3分の1が幸いにも「社会復帰」できるといわれている。
それは近年の著名人の発症例、その後の明暗を比較検証してみると驚くほど確率の精度が分かる。
2010年4月、読売巨人軍の木村拓也・内野守備走塁コーチが練習中に倒れて、そのまま還らぬ人となった(享年37)。彼の死から1年半後の2011年10月、一世を風靡した人気音楽ユニットglobeの歌姫にして小室哲哉夫人のKEIKOさん(当時39歳)もくも膜下出血で倒れ、現在もリハビリ中の②。
そして、星野さんは③の復帰組。だが、彼も2013年に「再発」を宣告されて二度目の手術を余儀なくされ、さらに過酷な闘病生活を乗り越えた。星野さん、紅白出場おめでとう!
(文=編集部)