日本は骨粗鬆症予防の発展途上国だった! カルシウムのサプリを摂取しても予防は不可能!?

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骨粗鬆症はカルシウムのサプリでは防げない!?(shutterstock.com)

 骨がスポンジのようにスカスカの状態になって骨折しやすくなる骨粗鬆症。いちど発症すると治りにくいことで知られている。ホルモンなどの関係で、閉経後の女性に多い疾患だ。特に高齢者が骨粗鬆症になると、ちょっとした転倒で大腿骨を骨折し、そのまま寝たきりになる可能性がある。

 この骨粗鬆症の予防と啓発のために「世界骨粗鬆症デー」が毎年10月20日に制定され、国際骨粗鬆症財団など専門機関が世界各国で啓発のための活動を展開している。日本では公益社団法人骨粗鬆症財団が、東京でセミナーを開催している。

 そこで発表された内容は、医療先進国と言われる日本なのに、骨粗鬆症に関しては予防と治療が普及していないという深刻な現実だった。骨粗鬆症による骨折が、先進国の中で唯一増え続けているのだ。

骨粗鬆症は生活習慣病の合併症としても発症する

 骨粗鬆症は、その言葉を知らぬ人がいないほど知名度のある疾患だ。骨粗鬆症にならないように運動をしましょう、カルシウムを取りましょう、という啓発はしっかりと根付いているはず。なぜ先進国で、最も骨粗鬆症の予防ができていない国になっているのか?

 その理由の一つが、骨粗鬆症についての医学情報不足がある。「閉経後の女性に起こりやすい」のは事実だが、これが「閉経後の女性にしか発症しない」と誤解されているのだ。

 最近の研究によると、動脈硬化、糖尿病、脳血管疾患などの生活習慣病の合併症としても発症するという臨床報告が出ている。決して、閉経後の女性だけの疾患ではない。骨が脆くなってしまうという症状を聞いた時、多くの人は直感的に、生活習慣病を疑うはず。しかし、そのことから目をそらしているのかもしれない。したがって予防への意識が薄くなってしまう。

高齢女性の骨粗鬆症検診の実施率は4.4%

 骨粗鬆症の治療が遅れてしまう理由の二つ目が、この疾患が「無症状」だからだ。骨折するまで、自覚症状がない。自分の足で歩いていて、骨がスカスカになっていると自覚することは不可能だ。

 そして、自覚症状がないゆえに、多くの人は「私は骨粗鬆症になるような食事をしていないし、それなりに運動をしている」と考えてしまい、治療から遠ざかってしまうわけだ。そうはいっても、ある調査によると、回答者の約70%は「いつか自分は骨折するかもしれない」と回答しており、骨粗鬆症へのリスクは感じているのだ。

 骨粗鬆症の専門家によると、日本では骨粗鬆症検診の実施率が高くないとのこと。全国の骨粗鬆症検診の実施率は約60%。この数字を見ると、かなり普及しており、骨粗鬆症への意識が高いように感じる。しかし、骨粗鬆症のリスクの高い高齢女性では、受検率は4.4%という低い数字に留まっているのだ。

 これでは骨粗鬆症になっていても、治療に結びつくことは難しい。前述したように、骨粗鬆症は無症状が特徴だからなおさらだ。

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Doctors marche アンダカシー
Doctors marche

医療法人社団 三喜会 理事長、鶴巻温泉病院院長。…

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フリージャーナリスト。1949年、東京都生れ。法…

郡司和夫

小笠原記念札幌病院腎臓内科。日本中毒学会認定クリ…

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