フー氏らが、目とまつ毛の模型を風洞(人工的に空気の流れを作るトンネル型装置)の中に置いて実験したところ、まつ毛が目幅3分の1より短いと、風をさえぎる屏風のような機能が不十分。
また、3分の1より長いとまつ毛が筒のような機能を持ち、角膜の方に風を送ってしまう。そして3分の1ぴったりのときに、目を乾燥と微粒子から守る空気のゾーンが形成されることがわかった。
つまり、あまり自然とかけ離れた長い「つけま」を装着していると、目が乾燥してしまう恐れがあるのだ。さらに、若い頃からの乱暴なまつ毛メイクによってまつ毛が薄くなったり、抜けてしまったりした場合は、乾燥と微粒子から目をしっかりと守れなくなってしまう。
まつ毛は目を守り、コスメ産業を元気づける?
フー氏らの研究によれば、まつ毛は「目への風(空気の流れ)をコントロールして、目を乾燥や微粒子から守っている」ということになる。
そのほかにも、まつ毛の役割としては一般的に、●汗が目に入るのを防ぐ、●太陽光のまぶしさを和らげる、●猫のひげのようにセンサーの役割がある、●コスメ産業に財をもたらす、などが挙げられている。
「目の大きさでまつ毛の長さが決まる」ということは、もともと目が大きな欧米や中東の女性は、まつ毛も長くて当然。大きな目がさらにパッチリ見えるのは、生物として自然だというわけだ。
(文=編集部)