東京・西東京市の北山クリニック(心療内科・精神科)は、心療内科では珍しいヨガを取り入れたリラクゼーションスペースをもつ。北山徳行院長は、ヨガを取り入れた理由についてこのように話す。
「うつ状態の人は不安や緊張に伴って動悸や頭痛、めまい、胃腸症状など、自律神経系のバランスが崩れている。精神と肉体は自律神経系を介して常に連動しているから、気分をリラックスさせることで心身のバランスがとれる」
「リラックスの方法は数多くあるが、なかでもヨガは世界中に愛好者がいる。体を動かす楽しさと習得の容易さ、アクセスのしやすさ、バリエーションの豊富さなど利点も多い」
北山クリニックが主宰するリラクゼーションスペース「想舞(そうぶ)」では、毎週土曜日ヨガと香りを組み合わせた「ハーブヨガ教室」を開催している。
ヨガによるストレッチや瞑想に加えて、ハーブの香りをかぐことで、さらに有効性の高いリラクゼーションが期待できるのではないかと考えての試みだ。
「リラックスの方法を知っている人は、心の病にもなりにくい。患者さんからは気持ちが穏やかになった、不安や緊張感にとらわれなくなったという声を聞く」と北山院長。
ハーブの科学的な実証はこれから
香り自体の心地よさに、気分を和らげる作用があることはよく知られている。ヨガでも、瞑想を深めるためのアイテムのひとつとして用いられている。
「一般的には、ハーブはうつ病などに効果があるとうたわれているが、科学的な実証はこれから」。同クリニックは補助療法として「ハーブヨガ」の実績を積んでいる最中だ。
仕事と家事に振り回され、精神的な重圧を感じることも多いという40代女性は、レッスンに通い始めて「体はスリムに、気持も明るくなった」と実感しているという。
(文=編集部)
リラクゼーションスペース「想舞」
毎土曜日午前10:30~11:30・初心者向けリラクゼーション。12:00~13:00・ヨガ経験者向けアクティブクラス。1レッスン1800円(ヨガマット、レンタルウェア、ハーブティー付)。東京都西東京市ひばりケ丘1-4-3ケイアイビル2F、電話042-438-6021。予約はwebから。http://rs-so-bu.com