レストランやファーストフードでも、低糖質メニューを提供しはじめている。例えば、モスバーガーの「菜摘」シリーズは、その代表といえる。菜摘とは、従来のバンズの代わりにレタスを利用したもので、パティやトマト、細切りレタスを挟んだもの。特に「糖質制限」と名打っているわけではないが、糖質制限を実施する人たちの間では、人気を博しているという。
一般的なレストランや専門店でも、糖質制限グルメを提供する動きがある。たとえば、西武百貨店渋谷店にある「ナチュラルダイエットレストランNODO」は、ダイエットメニューを提供するレストラン。全部食べても、わずか500kcalというコースメニューもある。カロリーを気にしている人は、一度試してみたくなるだろう。
他にも、糖質制限アレンジコースがプラス1000円で楽しめる銀座のフレンチバーや、糖質制限ランチやディナーの楽しめるイタリアンレストラン、低糖質メニューのある中華料理店など、幅広いジャンルで美味しく楽しめるようになった。
また、糖質の少ない小麦部分を利用した「ふすまパン」の専門店「FUSUBON」(オンラインショップ)も、糖質制限食を実践する人々の間では有名だ。
パンはGI値が高い食品だ。「GI値」とは「グリセミック・インデックス(Glycemic Index)」の略で、その食品が体内で「糖」に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったもの。糖質を避けるには筆頭の食品だが、ここなら大丈夫。クリームチーズやナッツなどの味付けもバラエティー豊かで、舌の肥えた人も満足できるクオリティとなっている
いまや、低糖質食もグルメ志向の時代。糖質制限食が注目され始めた、草創期の「選択肢が少ない、地方では購入できない、お店がない......」という状況から考えれば、食事の楽しみも増えた。糖質制限は一過性のブームにとどまらず、健康志向の高い人々から支持され続ける"スタンダード"となるかもしれない。
(文=編集部)