去る4月2日、ユンホは、東京ドームライブツアー最終日に「これをいつ言うかずっと悩んでいたんですけど、実は東方神起の単独ライブツアーでは、しばらく会えないと思うんです」と活動休止を匂わせていた。7月に東京・大阪で催される所属事務所の合同ライブ・SMTOWN LIVEの公式ホームページでは、東方神起の出演を明記しているが、一部アーティストの兵役日程によって、出演者を変更する可能性があるとも釈明している。
一方、27歳(数え年28歳)のチャンミンの入隊は不明だ。ユンホと同時期に入隊すれば、東方神起の活動休止期間は最短になるだろう。ユンホ不在の東方神起。チャンミンは、どうするのだろうか? 音楽のソロ活動はもちろんだが、日本映画『黄金を抱いて翔べ』にも出演しているので、俳優への期待も高まる。
いずれにしても、20代後半から 30代前半にかけて、東方神起の活動休止は避けられない。復帰は最短でも2017年。チャンミンの入隊のタイミングがずれれば、2018~2020年頃になる。
ユンホは、5月16日、日本で公開された映画『国際市場で逢いましょう』にが出演している。韓国では歴代2位の1425万人を動員し、興行収入1108億ウォン(121億円)を稼ぐ空前の大ヒット作だ。朝鮮戦争、国民儀礼、西ドイツ派遣、ベトナム戦争などの激動の歴史を目撃し、家族のために生きた男の一途な生涯を描く。韓国版『ALWAYS 三丁目の夕日』ともいわれる名作だ。本作でユンホは、ベトナム戦争に出兵した実在の歌手ナム・ジン役を好演している。
「日本でもたくさんの人が見てくれていると聞き、本当に嬉しく思います。僕のシーンはタイで撮影しました。大変な撮影でしたが、本作に出演させていただいたことで、すごく成長したと思います。特に銃アクションとか爆発などの戦闘シーンの撮影は大変でしたが、俳優として素晴らしい経験でした。ご覧になった方は、ご両親、ご友人にもぜひ勧めてください!」というユンホのメッセージが熱い。
K-POPに限らず、韓国の芸能界にとっては、スターたちの兵役は大きなハードルになる。人気最高潮の20代の2年間、活動不能になれば、収益的にも人気度でも大きなダメージを受けるからだ。
だが、韓国の芸能界は、スターたちの兵役を乗り切ってきた。例えば、SUPER JUNIOR。メンバーは11人のうち3人は除隊、3人は入隊中、5月に1人が除隊。今年の下半期に9人で活動する予定だ。SUPER JUNIORは、あえてグループの人数を多くし、メンバーが順番に入隊・除隊して活動を続けているのだ。
一方、1998年にSMエンタテイメントからデビューし、90年代後半から2000年代前半のK-POPシーンをリードした6人組グ ループの神話(シンファ)はどうか? 2007年まで活動したものの、メンバーが20代後半に差しかかる2008年から次々と兵役に就き、2012年までに全員が除隊。約4年間のブランクを置いて活動を再開した。つまり、20代後半から30代前半までの期間は、兵役のため活動できなかったことになる。現在、メンバーが30代半ばにさしかかった神話は、韓国の芸能界に多大な貢献を印して、最長寿アイドルグループとして不動の評価を受けている。同じグループで活動を再開できたのは稀なケースだ。
ファンにとって徴兵は辛い。除隊を待つ日々は長い。だが、韓国の芸能界は、徴兵をビジネスチャンスと捉えている。入隊も除隊も一大イベントになり、大いに盛り上がる。韓流スターたちにとっては、メディアやファンの注目と関心を刺激できる、願ってもないビッグチャンスだからだ。
20代の貴重な時間を国の守りに捧げる21カ月。除隊を迎えたユンホとチャンミンのピース!! は、いつ見られるのだろうか。
(文=編集部)